ヘッダー画像

10. 動植物におけるチェルノブイリ放射性の影響

タイトル:10. 動植物におけるチェルノブイリ放射性の影響

著者:ヤブロコフA. V.

典拠:ニューヨーク科学アカデミー史料、1181巻、1号、255-280頁(26頁)、1、2009年11月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1111/j.1749-6632.2009.04833.x

キーワード:遺伝性疾患、動物種、動物 — 異常、動物の移動、平均寿命、動物 — 死亡

概要:1986年チェルノブイリの原子炉が爆発した際の放射性ショックは慢性的な低用量汚染と相まって、調査対象となったあらゆる動物種─哺乳類、鳥類、両生類、魚類、無脊椎動物─において形態的、生理的および遺伝的障害をもたらした。これらの集団は、他の集団では見られない多種多様の形態学的変形を示した。チェルノブイリ周辺における希少な鳥類や哺乳類希少種が「健全」という環境レポートにもかかわらず、そのような野生生物の存在は移動によるものであり、地元に定住している集団ではないと考えられる。災害から23年たったが、ヨーロッパのいくつかの地域における哺乳類、鳥類、両生類、魚類内の放射性核種のレベルは危険なほど高いままである。汚染地域における動物集団の突然変異率は有意に高く、動物集団における世代を超えたゲノム不安定性がみとめられ、それは有害細胞および全身作用において明らかだった。深刻な汚染地域における野生および実験動物集団双方の長期観測では罹患率と死亡率の大幅な増加が見られたが、それは人間の健康の変化ときわめて類似しており、腫瘍と免疫不全の増加発生、平均余命の減少、早期老化、血液や循環系の異変、奇形ほか健康を損なう要因によるものであった。

URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20002052

前後へのリンク

コメント




▲ページの先頭へ戻る