カテゴリー「保健」
タイトル:チェルノブイリ再び:放射線危険施設事故処理作業従事者の保健に対する基本原則
著者:ポゴジンY.I., ニコラエフスキーE.E., イワノフV.N., メドヴェージェフV.R.
典拠:「医療事故」2012年No.3
キーワード:
概要:チェルノブイリ原発事故処理作業における、リクビダートルの保健に及ぼす悪影響の問題点を分析。
URL: http://www.fesmu.ru/elib/Article.aspx?id=267898
タイトル:チェルノブイリ原発事故とトゥーラ州住民の健康
著者: クチェポフE.N.
典拠:「衛生学」1998年3
キーワード:
概要:住民の健康状態におけるチェルノブイリ原発事故の影響の結果。
放射線汚染地域では、甲状腺、心血管系、胃・十二指腸潰瘍、肺炎、気管支炎などの疾患の増加がみられた。
URL: http://www.seu.ru/programs/atomsafe/Science/Science.htm#24
タイトル:チェルノブイリ原発事故処理リクビダートル-その健康状態
著者:
典拠:雑誌「医療放射線と放射線の安全性」1995年モスクワ http://www.kgmu.kcn.ru:8888/cgi-bin/irbis64r_12/cgiirbis_64.exe
キーワード:
概要:
URL: http://www.kgmu.kcn.ru:8888/cgi-bin/irbis64r_12/cgiirbis_64.exe
タイトル:チェルノブイリ原発事故から20年
典拠:雑誌「医療放射線と放射線の安全性」2006年51巻No.2
キーワード: 放射線の安全性
概要:
URL: http://www.kgmu.kcn.ru:8888/cgi-bin/irbis64r_12/cgiirbis_64.exe
タイトル:チェルノブイリ原発事故処理作業従事者における総合強化調査プログラム
著者: ハルチェンコV.P., ペスキンA.V., スミルノフY.N.
典拠:「医療業務と産業エコロジー」2000年 No.7
キーワード: 発症率
概要:
URL: http://www.kgmu.kcn.ru:8888/cgi-bin/irbis64r_12/cgiirbis_64.exe
タイトル:チェルノブイリ事故後の遠隔期におけるロシアの人口保護と地域の復興のための戦略
著者:バロノフM. I., アニシモヴァL. I., ペルミノヴァG. S.
典拠:J Radiol Prot、19、261-269頁、1999年。
doi: 10.1088/0952-4746/19/3/304
キーワード:人口、汚染、保護、放射性核種
概要:本報告では、チェルノブイリ事故後の遠隔期における、事故後に放射性核種で汚染された地域の放射線基準とロシア人人口の社会的保護の発展の歴史を取り上げた。時間と共に基準が削減される傾向を示し、その原因を分析した。人口保護のために最適化の原理が明示的な形で適用されなかったことを指摘した。ロシアの汚染地域における現在の放射線状況を記し、今後の状況を予想した。人口における外部および内部曝露の主な経路を指摘した。人口保護とロシアの汚染地域の復興のあるべき基準と方法を提案した。
URL:http://iopscience.iop.org/0952-4746/19/3/304/
タイトル:自然災害におけるこどものケア:東日本大震災と津波からの教訓
著者:米倉竹夫、上野滋、岩中督
典拠:Pediatric Surgery International、2013年10月、29巻、10号、1047-1051頁。
DOI: 10.1007/s00383-013-3405-6
キーワード:地震、津波、原子力事故、自然災害、子ども
概要:東日本大震災は日本を襲った最も壊滅的な自然災害のひとつである。本研究では、この災害と福島における放射能事故の諸特徴について報告する。主に津波によって約1万9千人が死亡もしくは行方不明とされたが、子どもの死亡者は6.5%に留まった。小児外科学会は災害のための援助委員会を設置し、情報を共有し被災地で小児医療を提供するために救急小児科学会と協力した。それらの経験から学んだ教訓に基づき、自然災害における小児外科医と医師の役割について論じた。
URL:http://link.springer.com/article/10.1007/s00383-013-3405-6
著者:O.ティムチェンコ
典拠:北海道大学スラブ研究センター 2013年『スラブ・ユーラシア研究報告集』別冊
はじめに
福島原発事故から日本人は何を学び、何を次世代に残し、そして、どう世界に教訓とし て伝えるのでしょう。 福島後に生じている様々な現象や問題は、単に原発の廃止か推進かという個別的な問い に関わるものではありません。むしろ、科学技術と人間、人間と環境、政治と市民、地域 と世界、国際社会と国家、文化と心、といった近代社会全体に係わる問題群を鋭く我々 に突きつけているかに思えます。こうした問題群に大学や学術がどう応えるのか、そして日本 がどう対処するのか、世界も注視しています。 福島原発事故によって避難を余儀なくされている被災者は復興庁の調べで 15 万人に のぼります。また、政府や自治体が把握していない自主避難者が大勢います。避難所に 暮らす被災者の間では、将来の展望、バラバラに離散した家族、放射能被曝の影響など について、情報が不確実でありしかも乏しいために、見通しのつかないまま暗所を手探りす るような生活を余儀なくされています。その思いは、たとえ避難はしなくても、原発事故の 影響をこうむっている地域に暮らし続ける人々にとっても同じです。
福島に先立つこと25 年前、チェルノブイリで原発事故が起きました。当初は大きな衝撃 を受けたにもかかわらず、時間の経過とともに、ほとんどの日本人は同事故を他人事と考え るようになり、そこから教訓をくみ取ることはできませんでした。しかし、チェルノブイリを経験 した現地の人々は、その後の四半世紀、日々、原発事故の後遺症や放射線被曝の問題 と向き合って生きています。事故当時にチェルノブイリがあったソ連邦という国家はもはや存 在しません。深刻な被曝を経験した地域は、ロシア、ウクラナイ、ベラルーシに分かれ、被
災者達の運命も変わりました。 北海道大学スラブ研究センターでは、文部科学省による科学研究費研究助成を受けて、 2012 年度から「大規模環境汚染事故による地域の崩壊と再興:チェルノブイリ、アイカ、
フクシマ」(家田修研究代表、2012 – 2015 年)と題する共同研究を行なっています。チェ ルノブイリと福島の教訓を、世界と未来の世代に伝えるためです。基礎研究を旨とするのが 大学の使命ではありますが、現実的な問題解決に役立つ成果はすぐにも公表しようと方針 を立て、その第一号として本冊子を刊行することにいたしました。 著者のオルガ・ティムチェンコ博士はウクライナ科学アカデミーの衛生・医学生態学研究 所に長年勤務する研究者です。彼女の経歴などは、本文冒頭で博士自身が語っています
ので、ここで屋上屋を重ねることはしません。本冊子を出版するに至った経緯だけを述べて おきましょう。
監訳者である家田は 2013 年 3 月にウクライナの首都キエフを訪れ、放射能研究関連の 研究施設をいくつか訪問しました。目的は、ウクライナにおけるチェルノブイリ研究を総合的 な視点からまとめ、日本に紹介することでした。ウクライナ科学アカデミーの衛生・医学生態 学研究所は、放射能の生態に対する影響の基礎研究で重要な役割を担っています。面 接に応じてくださった研究者の中で、中心的な立場にあるのがオルガ・ティムチェンコ博士で
した。 低線量被曝が今の日本人にとって非常に大きな関心事なっているので、是非とも、参考 になる論文を書いてくださいと彼女にお願いしました。オルガさんは「喜んでお引き受けしま す。ウクライナ人は日本人がウクライナの子どもたちを救ってくれたことに感謝しています。今 度は私たちがお返しをする番です」と快諾してくださいました。そして、5 月に送られてきた のがこの論文です。 ティムチェンコ論文にはチェルノブイリ事故後の四半世紀を生きてきたウクライナ人の生活と 歴史が凝縮されています。それは他に代えがたい経験であり、極めて貴重なものです。同 時に、そのまま全てを今の日本や福島の状況に当てはめることはできません。ティムチェンコ 博士も書いているように、放射能の影響を避けるためには、栄養のバランスがとても大切な 要素ですが、食生活は国や地域によって大きく異なります。今の日本の食生活は、ティムチェ
ンコ博士が想像しているような伝統的和食から、ファーストフードや既製品等の影響を強く受 けたものへと変化しています。とりわけ日本の若い世代の、海産物離れや野菜不足、総じ て言えば健康管理への無関心は著しいと言わなければなりません。また、甲状腺癌と同様 に、遺伝子の損傷が原因とされるアトピーやアレルギー、統合失調症などの患者が急増し ており、人々の免疫力が低下しているという事態も考慮しなければならないでしょう。 そうした日本の現状を踏まえて、日本人は日本人としての放射能リテラシ―(リテラシーと は、知識、理解力、実践力に基づく総合的な智慧のことです ) を築いてゆくことが大切です。 そのための第一歩として、先人であるウクライナのティムチェンコ博士の論文が水先案内の 役を果たしてくれると思います。 日本人のために、そして世界の次世代のためにこの論文を執筆してくださったティムチェン コ博士に心より感謝します。またこの場を借りて、在キエフ日本大使館勤務の宝川真純さ んにお礼を申し上げます。宝川さんから数年ぶりに届いたメールに「ウクライナの日本大使
館に勤務しています。チェルノブイリ関連業務担当です。お役にたてることがありましたら」 と記されていたことが、本出版の全ての始まりでした。宝川さんに励まされ、私のキエフ滞 在中の研究所や原子力規制院などへの訪問調整でもすっかりお世話になりました。宝川
一家の温かい歓迎と御主人のグルジア料理は忘れられない思い出です。 本論文はもともとロシア語で執筆されました。日本語訳文は、原子力安全問題研究の第 一人者である京都大学原子炉実験所勤務の今中哲二さんに点検をお願いしました。また、 英語訳文はスラブ研究センターの同僚であり英語の母語話者であるデイヴィッド・ウルフ博士 に、通読し点検していただきました。多忙を押して、細部にわたる貴重な助言をして下さっ たお二人にお礼を申し上げます。 本論文をロシア語から日本語へ、また英語へと翻訳する作業は、家田堯が行ないました。 彼は本年 3 月のウクライナ訪問に自費で参加し、筆者のおぼつかないロシア語を支えて通 訳を務め、今回もボランティアで翻訳にあたりました。 本論文の訳責は全て監訳者にあります。訳文や内容について、お気づきの点をご指摘 いただければ幸いです。 本論文が日本における放射能リテラシーの向上に役立つことを願いつつ。
2013 年 11 月 北海道大学スラブ研究センター 家田 修
タイトル:多施設国際遠隔医療ネットワークを用いたチェルノブイリ原発事故後のベラルーシ共和国に対する医療支援
著者:小池 健一, 小宮山 淳, 滝沢 正臣, 中井 圭司, 村瀬 澄夫, 神谷 さだ子, 鎌田 實, オリガ・ ビテリエブナ・アレイニコワ, ミハエル ・ボガチェンコ
所収雑誌名:医学物理, Vol. 23 (2003) No. 1 p. 44-50
DOI: http://dx.doi.org/10.11323/jjmp2000.23.1_44
キーワード:遠隔医療ネットワーク, チェルノブイリ原発事故, ベラルーシ
URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjmp2000/23/1/23_44/_article/references/-char/ja/