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チェルノブイリ関連甲状腺がん:短寿命ヨウ素の役割についての証拠は何か?

タイトル:チェルノブイリ関連甲状腺がん:短寿命ヨウ素の役割についての証拠は何か?

著者:ブロイラーJ. P., アヴェルキンY. I., アベリンT.

典拠:環境健康展望、105、別冊6、1483-6頁、1997年。

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概要:ベラルーシで1986年~1995年の間に、チェルノブイリ原発事故による放射能汚染で子どもの頃に(15歳以下で)被ばくした人々の間で500件以上の甲状腺がんが診断された。核爆発およびその後の火災で放出された放射性ヨウ素の同位体がこの特定の臓器に悪性腫瘍を引き起こしたかについては議論の余地がある。放射性降下物汚染マップで示された地区ごとにチェルノブイリ関連の甲状腺がん発症率の地理的分布を比較してみると、セシウム137よりも、ヨウ素131によって見積もられた汚染によりよく合致している。医療目的のために使用されるヨウ素131が人において発がん性を持つことが過去に、また被ばくとがんの臨床症状との間の非常に短い潜伏期間を考慮した上で検討されなかったため、ヨウ素131のみならず、エネルギーの豊富な短寿命放射性ヨウ素がチェルノブイリ後の甲状腺発がんに何らかの役割を果たしている可能性があるかは検討の余地がある。ヨウ素同位体の測定は利用できないが、地理的分布および事故直後の気象観測に基づく放射性降下物の推定の再構築によって、甲状腺がん症例の分布と比較するための基礎を提供することはできる。本稿では、ベラルーシの疫学がん登録のデータを使って、子どもの頃に被ばくした人々における1986年~1995年の期間における甲状腺がん発症率の地理的および時間傾向を示し、それらを放射性ヨウ素による汚染の見積りと比較する。入手可能な証拠から暫定的な結論が導かれ、さらなる研究の必要条件について検討した。

URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9467068

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