政治的象徴、記念碑そして式典におけるチェルノブイリの余波:ベラルーシにおける大惨事の想起
タイトル:政治的象徴、記念碑そして式典におけるチェルノブイリの余波:ベラルーシの大惨事の想起
著者:カスペルスキT.
典拠:The Anthropology of East Europe Review、30巻、1号、2012年。
キーワード:ベラルーシ、チェルノブイリ事故、原子力災害、記憶、政治
概要:チェルノブイリ原発事故からの健康および環境への被害がなお続いているにも拘らず、放射性降下物の被害を最も受けた旧ソ連の共和国であるベラルーシの現代の政治状況において、この悲劇的出来事はあまり重視されていない。大惨事に関する公の記憶の脆弱さを理解するために、本稿では、1990年代末までの野党勢力および州当局によって組織されたくつかの記念式典、そしてベラルーシにおけるチェルノブイリ事故に捧げられた記念碑の分析を行う。その結果、それらのさまざまな記憶の形が、この事故を諸々の国家的悲劇の中ひとつの悲劇という枠組みの中に押し込むことにより、あるいは政敵を攻撃し自身の力への願望を正当化する単なる手段としたことにより、あるいはできるだけ早く克服すべき対象と示唆することにより、その特異な意義を消し去ってしまったことが分かった。
URL: http://scholarworks.iu.edu/journals/index.php/aeer/article/view/2000
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