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チェルノブイリ大惨事から23年の公衆衛生および環境への影響

タイトル:チェルノブイリ大惨事から23年の公衆衛生および環境への影響

著者:A. V. ヤブロコフ、V. B. ネステレンコ、A. V. ネステレンコ

典拠:ニューヨーク科学アカデミー史料、1181巻、1号、318-326頁(9頁)、2009年11月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1111/j.1749-6632.2009.04841.x.

キーワード:公衆衛生、チェルノブイリ、線量負担、放射性核種除染

概要:チェルノブイリの放射性核種の50%以上はベラルーシ、ウクライナ、ヨーロッパ・ロシアの外に分散し、北米といった遠隔地での放射性降下物の原因となった。1986年には約400万人が4 kBq/m(2) より高いレベルで放射能汚染された地域に住んでおり、約500万人は依然として危険な汚染にさらされている。調査された全ての汚染地域において罹患率、早期老化、突然変異の増加が見られている。ヨーロッパ・ロシアにおける事故後17年間の総死亡率は3,75%、ウクライナでは4,0%増加した。植物におけるセシウム137、ストロンチウム90、プルトニウムおよびアメリシウムの吸収およびリサイクルにより、内部照射のレベルが増加している。近年、セシウム137の内部レベルが「安全」と考えられている1 mSv/年を超えている中、子供は 50 Bq/kg 、大人は75 Bq/kgに まで下げなくてはならない。これを達成するのに役立つ実践としては、農地へのミネラル肥料の適用、林野へのカリウムと有機可溶性リグニンの適用、および各人における天然ペクチン・エンテロソルベントの定期的消費が挙げられる。子供たち、特に、今後25〜30年にわたり放射性核種が土壌中の根層を介して植物を汚染し続けるであろうベラルーシの子どもたちに対して放射線防護を提供するため、大規模な国際的援助が必要である。植物や動物の照射集団は多様な形態学的奇形を示しており、1986年以前には稀であった有意に高いレベルの変異を見せている。チェルノブイリ地域は「ブラックホール」であり、いくつかの種は、汚染されていない地域からきたものを介してのみそこで生き続けることができよう。

URL:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1749-6632.2009.04836.x/abstract;jsessionid=2DF5BC7EC42FB076C84201B5B51B808D.d02t03

 

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