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チェルノブイリ周辺における小児甲状腺がんの分子疫学

タイトル:チェルノブイリ周辺における小児甲状腺がんの分子疫学

著者:山下俊一、柴田義貞、難波裕幸、高村昇、V. サエンコ

典拠:国際会議シリーズ、1236、201‐205頁、2002年7月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/S0531-5131(01)00855-X

キーワード:チェルノブイリ、スクリーニング、甲状腺がん、遺伝子再構成、情報伝達

概要:…甲状腺疾患の比較研究により、チェルノブイリ事故以前に生まれた子どもの甲状腺がんにおける短寿命放射性ヨウ素の可能性が示された。次に、甲状腺発がんの最近の分子解析の立場からは、幼年期の甲状腺がん組織におけるRET/ PTC遺伝子再構成の発生率が高いことを示すエビデンスが今日報告されている。RET/ PTC遺伝子再構成以外にも、甲状腺細胞においては放射線被ばくに対する細胞内シグナル伝達の応答の乱れも重要であり、諸結果が実証するところでは、放射線被ばくは膜脂質の破壊による細胞内標的分子の構成的活性化を通して異常な甲状腺細胞の増殖を引き起こし、続いてアポトーシスを起こしやすい経路を妨害する可能性がある。…そのためヒトの甲状腺においては低線量であっても、放射線の晩期障害について、特にチェルノブイリ周辺においては、放射線に敏感な脆弱なグループをより長期間注意深くモニターする必要がある。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S053151310100855X

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