チェルノブイリ地域の河水における溶解した腐植物質の放射性炭素
タイトル:チェルノブイリ地域の河水における溶解した腐植物質の放射性炭素
著者:長尾誠也、 荒巻能史、藤嶽暢英、松永武、トカチェンコY.
典拠:原子力インスツルメンツ&物理研究メソッド、セクションB(物質および原子とビームの相互作用)、223-224巻、848-53頁、2004年8月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.nimb.2004.04.156
キーワード:放射性炭素、腐植物質、河水、チェルノブイリ、炭素同位体、AMS
概要:放射性炭素(C14)を使って、原子力事故の結果C14のパルス入力を受けたチェルノブイリ地域の河水における水生腐植物質の出所と輸送を調査した。水サンプルは1999年4月に、放射能汚染地域(30㎞立入禁止区域)を流れるプリピャチ川とサハン川から採集した。フミン酸とフルボ酸のC14値は-68‰から+75‰の範囲で、非汚染地域におけるそれらの値よりも約400‰低かった。水生腐植物質は主に古い年代のC14を持つ湿原、泥炭およびポドゾル性土壌から導かれたもので、したがって大部分は古い地下水の腐植物質を示している。表土における有機炭素の滞留時間は長いため、チェルノブイリ事故によるC14の寄与は小さいといえる。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168583X04006810
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