チェルノブイリであまり影響を受けなかったフランスの諸地域の土壌インベントリによって推定された低影響大気圏内核兵器実験による人工放射性核種の沈着
タイトル:チェルノブイリであまり影響を受けなかったフランスの諸地域の土壌インベントリによって推定された大気圏内核兵器実験による人工放射性核種の沈着
著者:ル·ルーG., デュッファC., ヴレイF., ルノーP.
典拠:環境放射線ジャーナル、101(3)、211-218頁、2010年3月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.jenvrad.2009.10.010
キーワード:大気沈着、セシウム137、プルトニウム、アメリシウム、核兵器実験、フランス
概要:人工放射性核種の土壌インベントリが、サヴォワおよびモンターニェ・ノイレのフランスの2つの地域の標高トランセクトにおいて調査された。チェルノブイリ事故後これらの2地域において雨はごくわずかだった。したがって人工放射性核種は大気圏内核兵器実験後のグローバルフォールアウトからのみ来たものと考えられる。このことはグローバルフォールアウト値に近い同位体の記号により確認される(238Pu/239+240Pu、137Cs/239+240Pu、および241Am/239+240Pu)。サヴォワでは、210pbexによって年代が推定された泥炭コアによって、人工放射性核種の沈着の主要部分は60年代後半と70年代初期に起こったことが確認された。先行研究によれば、人工放射性核種の土壌インベントリは毎年の沈殿と深い関係がある。しかし、年間降水量つまり人工的な放射性核種沈着のこのような大規模パネル調査を行った研究は初めてのことである。高高度地点で人工放射性核種の沈着が高いのは、おそらく地形性降水によるものと考えられる。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X09002434