ベラルーシ ゴメリ地区のこどもにおける甲状腺疾患の比較研究
タイトル:ベラルーシ ゴメリ地区のこどもにおける甲状腺疾患の比較研究
著者:柴田義貞、マシャキンV. B., パナシュクG. D., ゴマノヴァS. P., アルヒペンコV. N., 芦澤潔人、伊東正博、…山下俊一
典拠:国際会議シリーズ、1234、121-126頁、2002年5月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/S0531-5131(01)00602-1
キーワード:チェルノブイリ事故、因果、疫学、短命放射性降下物、甲状腺がん
概要:事故の前後に誕生した子どもたちの間の甲状腺疾患有病率の比較を目的とする研究は、研究の意図と根拠が強調される形で構成されていた。本研究では、ゴメリ市および周辺の4地区の計21,601名の子どもたちを、1998年2月から2000年12月に渡って調査した。9,720人の子どもは1983年1月1日から1986年4月26日の間に誕生し(グループ1)、2,409人の子どもたちは1986年4月27日から1986年12月31日の間に誕生し、9,472人の子どもたちは1987年1月1日から1989年12月31日の間に誕生した(グループ3)。調査した子どもたちのうち32名(0,15%)において甲状腺がんが発見されたが、うち31名がグループ1、1名がグル―プ2であったのに対して、グループ3では全く見られなかった。この発見により、チェルノブイリ事故による短命放射性降下物がチェルノブイリ周辺に住む子どもたちにおいて甲状腺がんを誘発した可能性が示された。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531513101006021