チェルノブイリ事故後のスウェーデンにおける繊細な農業環境における放射性セシウムの移行。Ⅲ.ベステルノルランド県
タイトル:チェルノブイリ事故後のスウェーデンにおける繊細な農業環境における放射性セシウムの移行。Ⅲ.ベステルノルランド県
著者:ロゼンK., ハークE., エリクソンÅ.
典拠:全体環境科学、209巻、2-3号、1998年1月19日、91-105頁。
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S0048-9697(98)80100-9
キーワード:放射性セシウム、放射性ヨウ素、チェルノブイリ、放射性降下物、草、穀物
概要:1986年にスウェーデン北部にあるベステルノルランドの郡内のチェルノブイリ被害を受けた多くの農家で、草や穀物への放射性セシウムの移行について調査が行われた。1986年に土壌表層(0〜5センチ)が、1986-1996年に収穫物が分析された。目的は、短期的および長期的視点においてセシウム137の移行の感受性に対する土壌と作物ローテーションの影響を調査することであった。1986年の放射性降下物における草への移行は穀物に対するよりも通常かなり高かった。この年の草への移行は二回目の刈り取りにおいてよりも、最初の刈り取りにおいて通常はるかに高かった。年と共の移行の減少は大きかったが土地柄と作付順序によってむらがあった。耕起は作物へのセシウム137の移行を減少させるのに有効であった。1986年に耕作地における穀物わらへの移行は成熟期よりも遅い茎伸長(LSE)において大きかった。意外なことに、作物へのセシウム137の移動といずれかの土壌特性の間に明確な関係はなかった。1986年における草や穀物へのヨウ素131の移行についても一部の農場で調査された。チェルノブイリ放射性降下物の2か月後、その結果はセシウム137の移行と比較された。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969798801009