ウクライナおよびデンマークにおける甲状腺および尿中のヨウ素129
タイトル:ウクライナおよびデンマークにおける甲状腺および尿中のヨウ素129
著者:ホウX., マレンチェコA. F., クセラJ., ダルゴーH., ニールセンS. P.
典拠:全体環境科学、302(1-3)、63-73頁、2003年1月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/S0048-9697(02)00321-2
キーワード:ヨウ素129、甲状腺、尿、ウクライナ、デンマーク、チェルノブイリ事故
概要:ベラルーシのゴメリのヒト甲状腺、デンマークのユトランドの羊の甲状腺とジーランドのヒトの尿におけるヨウ素129/127の濃度を分析した。ゴメリのヒト甲状腺におけるヨウ素129/127比は2.65–11.0×10−9、平均7.21×10−9であり、アジアや南米のもの(10-10)より一桁高かったが、西ヨーロッパにおけるもの(10-8)よりは有意に低かった。ヒト甲状腺におけるヨウ素129/127比と対象者の年齢との間に弱い負の相関(P<0.05)が見られたのはゴメリであった。デンマークのユトランドの羊の甲状腺におけるヨウ素129/127比平均は1.81×10−7で、南半球およびアジアのものに比べて二桁高かった。またそれは1984年前に他の西ヨーロッパ諸国で観察されたもの、およびにゴメリのヒト甲状腺におけるものよりも同様に有意に高かった。ユトランドの甲状腺における高レベルのヨウ素129は、フランスおよび英国における再処理工場からの放出による。デンマークのジーランドのヒトの尿におけるヨウ素129/127比は0.86–2.86×10−8だった。甲状腺のヨウ素129への被ばくを評価するために、尿におけるヨウ素129を使用する可能性を検討した。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969702003212