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タグ「ユーメラニン」

チェルノブイリにおける放射線被爆による鳥類個体数減少は亜メラニンを体色のベースとする種でより激しい

タイトル:チェルノブイリにおける放射線被爆による鳥類個体数減少は亜メラニンを体色のベースとする種でより激しい。

著者:ガルヴァンI., ムソーT. A., メラーA. P.

典拠:生態学、165(4)、827-835頁、2011年4月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1007/s00442-010-1860-5

キーワード:ユーメラニン、グルタチオン、亜メラニン、羽の色、放射能汚染

概要:ユーメラニンと亜メラニンは脊椎動物の外皮に色を提供する最も一般的な色素である。亜メラニンは細胞内の基本的な抗酸化物質(グルタチオン、GSH)を高いレベルで必要とするが、ユーメラニンはGSHによって阻害される。これはつまり、亜メラニンを大量に産生する分子基盤を有する種は、ユーメラニンを生産する種よりも、酸化的ストレスを生成する環境条件への対応がより制限されるということである。電離放射線曝露は、フリーラジカルを生成し、抗酸化剤の源を枯渇させる。GSHは放射線の影響を特に受けやすいため、亜メラニン外皮が大きな割合を有する種は酸化ストレスに抗するためのGSHの利用可能性によって制限され、より多くの放射線影響を蒙る。我々は、チェルノブイリ周辺の様々な放射能汚染レベルを持つ地域で調査された97種の鳥で、この仮説を検証した。カロテノイドを基礎とする色素、体格、一般的な系統発生の降下による分類群間の類似で統制してみると、ユーメラニン色素の羽の割合は全く影響が見られなかった一方、亜メラニンの割合は豊かさと放射線レベルの間の関係の傾斜の推定値と負の関係で強く関連していた。これは、メラニンを基礎とする色素が持つ電離放射線の影響に抵抗する能力に関する初の報告である。カロテノイドに基づく色素を示す、大きな体の質量を有する種においても、個体数の減少は強く見られた。個体数減少の規模は系統発生的の信号を比較的高く持っており、特定の鳥のグループ、特に非カラス科のスズメ目は、系統発生的慣性により放射能汚染の影響によって特に害を蒙りやすいことを示している。

URL:http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00442-010-1860-5

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