タグ「健康への影響」
タイトル:チェルノブイリ事故から10年健康影響評価に関わる日本の国際研究協力
所収雑誌名:日本原子力学会誌, Vol. 38 (1996) No. 3 P 184-204
DOI: http://dx.doi.org/10.3327/jaesj.38.184
概要:チェルノブイリ事故が発生してから今年で10年の歳月が過ぎようとしている。事故直後から旧ソ連は近隣諸国や米国と の間で多彩な研究協力を行い,この事故による放射線被曝の健康影響に関する共同研究の成果が公表されている。
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesj1959/38/3/38_3_184/_article
タイトル: チェルノブイリ:機密の避けられない結末
著者: シュリャフタA., ウィルソン
典拠: Public Understand. Sci.、1251-259頁。
キーワード: ソ連、健康への影響
概要: チェルノブイリ事故とは、ソ連の原子力産業における粗悪な設計、不良管理および粗雑なコミュニケーション実態の組み合わせが招いた必然的結果といえる。我々は、事故の原因、ソビエト社会に与えた影響、および周辺地域の住民の健康への影響について見直した。その結果、ソ連にはびこっていた機密が技術安全と公衆衛生双方に深刻な負の影響を与えたことが明らかになった。
URL: http://www.broadinstitute.org/~ilya/alex/92a_chernobyl_secrecy.pdf
Title: A COMPREHENSIVE EVALUATION OF HEALTH EFFECTS IN EUROPE– TWO DECADES AFTER CHERNOBYL
Author: Seidel C., Maringer F.J., Bossew P
Reference: Proceedings series, Mar 2008, 260 p, IAEA, Vienna (Austria), International conference on Chernobyl: Looking back to go forward, Vienna (Austria), 6-7 Sep 2005
Keywords: Chernobyl, environmental contamination, radioactivity, radiation activity, radiation exposure, health consequences, cancer
Abstract: This report sums up radioactive environmental contamination due to the Chernobyl accident in 1986 in various regions all over Europe (Ukraine, Belarus, Russia, Sweden, Austria and Greece). Most of the radionuclides released with the reactor accident possess short-lives (e.g. 131I) of a few hours or several days and weeks or were deposed in low quantities (e.g. 90Sr). So the main focus was put on 137Cs, because this radionuclide has a long half-life (30 a), is measurable till this day and gives a presentable view of radiation exposure in contaminated regions. The decrease of 137Cs activity concentrations in soil, surface water, foodstuffs and air was shown in the course of time. The comparison of radioactive environmental contamination shows, that the 137Cs-activity concentration in nearly all media has decreased faster than the physical half-life. Part of this elaboration was also to describe the contribution of the reactor accident to the radiation exposure of selected population groups in the last 20 years. The second part of the report follows a valuation of European studies, which are linked to late health effects of the Chernobyl accident specially thyroid cancer, leukemia and other solid tumors. These studies has been discussed and evaluated. Only in countries with the highest impact like Ukraine, Belarus and Russia, an increased number of infant thyroid cancer has been observed but up to now no increases in leukemia or malignant deceases in this or other European countries can be detected
URL: http://www.colloquium.fr/06IRPA/CDROM/docs/P-040.pdf
著者:V.G.ベベシュコ、D.A.バズィカ、A.Yu.ロマネンコ、K.M.ロガノフスキー
典拠:ウクライナ医学アカデミーの広報、2011
概要:ウクライナを代表する専門家による著書。放射線に対する安全対策、健康保護、生態学、神経精神医学、内分泌学の観点から分析。ウクライナ語による全文がウェブ上に掲載されている。
URL: http://archive.nbuv.gov.ua/portal/chem_biol/jamn/2011_2/Bebeshko.pdf
タイトル:チェルノブイリ事故の汚染地域からのイスラエル移民の無作為抽出における健康影響
著者:コーディシュE. A., ゴールドスミスJ. R., クアステルM. R., ポリャクS., メルキンL., コーエンR., ゴロディシャーR.
典拠:Environ Health Perspect、1995年10月、103(10)、936-941頁。
キーワード:健康影響、(チェルノブイリ被災地からの)移民、イスラエル
概要:本調査では、チェルノブイリ放射線への潜在的被ばく度によって3つのグループに分けた、旧ソ連から来た1560名の新しい移民へのアンケートや医師検査データを分析した。2つのグループは、我々が行ったセシウム137の体内汚染の調査結果で確認しつつ、元居住地におけるセシウム137による土壌汚染に応じて選別した。第3グループは、リクビダートル、すなわち「事故後チェルノブイリ地域で作業に携わった者」たちから成る。リクビダートルは一般的に放射線被ばくによる急性障害、高血圧の増加、いろいろな健康に関する苦情について自己申告する率が高かった。子どもにおける気管支喘息と健康に関する苦情の多くはより被ばくを受けた集団において見られた。子宮内で被ばくした子どもにおける喘息有病率は8倍高いことが分かった。より高い被ばく地域から来た高齢者は記録および測定の結果、高血圧の者が多かった。こうした結果は、放射性被ばくが何らかの非悪性の効果と関連している可能性があることを示している。
URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1519167/
タイトル:チェルノブイリの遺産:健康、環境そして社会経済的影響、そしてベラルーシ、ロシア連邦、そしてウクライナ政府への提言
著者:
典拠:チェルノブイリ・フォーラム、2003-2005年、改訂2版
キーワード:県境への影響、社会経済的影響、環境、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ
概要:1986年のチェルノブイリ原発事故は、原子力産業史上最悪のもので、ベラルーシ、ウクライナおよびロシア連邦にまたがる広大な地域に放射性核種を拡散させた。20年経った現在、国連機関と3国の代表者たちが健康、環境、社会経済的な影響について検証した。
URL:http://www.iaea.org/Publications/Booklets/Chernobyl/chernobyl.pdf
タイトル:イスラエルのチェルノブイリ被災地からの移民:健康および社会的適応との関係
著者:レミンニクL. I.
典拠:Social Science & Medicine、54巻、2号、2002年1月、309-317頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/S0277-9536(01)00030-2
キーワード:イスラエル、チェルノブイリ、放射線被ばく、(チェルノブイリ被災地からの)移民、不幸の蓄積、健康影響、社会的適応
概要:不幸の累積という概念は、過去のトラウマによる慢性ストレス状態下での移住の研究に有用なツールである。この概念に基づき、本研究では、1990年代にイスラエルに移民したチェルノブイリ原子力災害生存者における放射線被ばくによる長期的健康と心理社会学的影響について調査を行った。ロシア人移民の2グループ(チェルノブイリの被害を受けた地域から来た180人とその他の旧ソ連地域からの移民200人)の間で自己評価による健康状態および社会適応の指標について比較した。半構造化されたアンケートを、ロシア語話者である社会学専攻学生が実施し、定量的および定性的双方の方法で分析した。先行研究と同様、チェルノブイリ被災者の身体的および精神的健康は共に、同じ性別同じ年齢の他の移民と比較して有意に悪い結果を示した。報告された健康問題の大部分は心身に関わる問題だった。調査グループにおいてはうつ病、恥辱感、癌などへの不安がより広く見られた。汚染地域からの移民は保健サービス(従来サービスと代替サービスの両方)をより多く利用する傾向があったが、その質と提供者の態度に対する満足感はより少なかった。健康障害の意識と受入れ国における貧相な共同宿泊施設との間に相関が認められた。他の移民よりも、チェルノブイリ地域からの移民はより深刻な職業的格下げを経験しており、移住の結果により大きな失望感を抱いている。
URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0277953601000302
http://www.impact.arq.org/doc/kennisbank/1000011072-1.pdf
著者:M.I.バロノフ
典拠:サンクト・ペテルブルク放射能生態学研究所
ISSN: 1998-426X
キーワード:放射線量、民衆、健康、環境への影響
チェルノブイリ事故後、初の本格的な環境の分析が、国連とUNSCEARによって行われた。陸上と水中の汚染、汚染対策の施行と能率、生物相への影響。事故処理と復興に携わった作業員50万人の線量データ、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの被曝者1億人、ヨーロッパ全体の被曝者5億人のデータ公表。放射線被ばくによる作業員の死、牛乳の摂取による子供たちの被曝と甲状腺癌の問題、作業員に発症した白血病などについて。国連の結論:最も重大な問題は、社会的・経済的な問題と、それに関連して発生する人々や作業員の心理的な問題。民衆の大半は、チェルノブイリ事故による健康被害を恐れる必要はない。
URL: http://elibrary.ru/item.asp?id=16516276
著者:V.セドネフ、A.オフシャニク
典拠:雑誌“火災と非常事態”、2010
ISSN:2071-9116
キーワード:社会的-経済的影響、汚染地域の発展
概要:事故後の復興の評価、健康、環境、社会的-経済的発展への影響を記述。事故から四半世紀が経過して、民衆は事故によって生じた様々な問題の理解に努めている。
URL: http://elibrary.ru/item.asp?id=16223613
タイトル:放射線被ばくの晩発性健康障害:統計的、疫学的、そして生物学的新アプローチ
著者:ジェイコブP., STRAM DO。放射線防護研究所、ヘルムホルツ・センター、ミュンヘン、ドイツ。
典拠:国際放射線生物研究ジャーナル、2013年3月4日。
doi:
キーワード;健康影響
概要:米国メイン州ケネバンクポートにおける2012年放射線と健康に関する会議により、疫医療的、診断的、職業的および非医療的原因による放射線被ばくの健康影響に関心を持つ疫学者、統計学者、基礎科学者および臨床科学者たちは、乳癌、甲状腺癌、および白血病、心肺関連の発症およびその他の晩期障害リスクに関わる放射線被ばくの疫学研究および臨床研究の現状を確認した。議論のトピックには、放射線被ばくと遺伝的背景間のシナジー、小児がん生存者および医学的に被ばくした他のコホートにおける放射線治療の晩期障害、ロシアおよびチェルノブイリ研究で見られた白血病のリスク、小児期におけるコンピュータ断層撮影スキャンによる白血病リスクが含まれている。結果および結論:本報告では会議でのプレゼンテーションがまとめられ、先行研究および他の進行中の研究に照らしてその意義が論じられている。
URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23402349