チェルノブイリ事故後のスウェーデンにおける繊細な農業環境における放射性セシウムの移行。Ⅰ.イェヴレボリ県
タイトル:チェルノブイリ事故後のスウェーデンにおける繊細な農業環境における放射性セシウムの移行。Ⅰ.イェヴレボリ県
著者:ロゼンK., エリクソンÅ., ハークE.
典拠:全体環境科学、182巻、1-3号、1996年4月5日、117-133頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/0048-9697(95)05056-6
キーワード:放射性セシウム、チェルノブイリ、放射性降下物、穀物、草
概要:1986年にイェヴレボリ県のチェルノブイリ被害地域の15の農場で、草や穀物への放射性セシウムの移行調査が行われた。1986年には土壌表層(0〜5センチ)が、1986-1994年には収穫物が分析された。その目的は、長期的な視点におけるセシウム137の移行の感受性に対する場所柄と土壌特性の影響を調査することであった。移行は穀物よりも草に対して非常に高かった。しかし、双方の収穫物についてはかなりの年間減少があった。草、特に放射性降下物があった1986年の草においては、移行は刈り株や草地の傍受容量、土壌肥沃度とK施肥、また作物の成長による希釈に依存していた。その後の数年は、草への移行の年間減少は2~100倍低下した。表面層の耕起と土壌と放射性セシウムの混合は共に、農作物への放射性セシウムの移行減少に貢献している。草原地帯の密集した刈り株と草が、高い持続的移行の遅延期間の主な理由である。年間減少は鉱物土壌より有機土壌において低かった。作物への移行の減少の計測について、農業環境におけるセシウム137の長期挙動を評価するための新しい概念に関連して議論されている。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0048969795050566
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