ポスト・チェルノブイリの甲状腺がん、20年の経験
タイトル:ポスト・チェルノブイリの甲状腺がん、20年の経験
著者:D. ウィリアムス
典拠:ベストプラクティス&リサーチ臨床内分泌学・代謝、22(6)、1061‐1073頁、2008年12月。
デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.beem.2008.09.020
キーワード:甲状腺がん、放射線、チェルノブイリ、潜伏期間、遺伝子型と表現型の相関
概要:過去最大の原子力事故であるチェルノブイリ事故により、 ほぼ2 × 1018 ベクレルのヨウ素131を含む放射性同位体の膨大な放出が起こった。4年後には重度の被ばくを受けた地域において、甲状腺がん、小児におけるほとんど全ての乳頭がんの発生率が増加した。増加は続いており、潜伏期間が伸びるに従って腫瘍分子および形態学的病理が変化し、将来更なる変化も起こりうる。被爆時に1歳未満だった者が最も高い感染率を示し、そのリスクを負って成長しており、事故による症例は4000件に上るものの、これまでの死亡者は少ない。被爆時年齢の上昇に伴いリスクは急速に低下しており、成人が被ばくした際にリスクがあるかどうかは疑わしい。チェルノブイリ後の甲状腺の発がんの他の要因としては、放射線量、ヨウ素欠乏、および遺伝的要因が挙げられる。その他の結果についても簡単に触れられている。
URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1521690X08001176
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