カテゴリー「生態・環境」
タイトル:チェルノブイリ原発の放射能汚染に誘発されたコケモモの変異性:ロシア連邦ニェチェルノゼミエ地方南部の森林生態系
著者:ボルズドゥィコY. V.
典拠:ブリャンスク、2006年。
キーワード:ニェチェルノゼミエ地方南部(ロシア連邦)、コケモモ、生態系、汚染
概要:本研究の目的は、ロシア連邦ニェチェルノゼミエ地方南部の森林生態系の放射能汚染との関わりから、コケモモの形態的多様性、その有糸分裂と減数分裂活動、有糸分裂の個々の相の持続時間、染色体異常の主な種類、花粉生存率、土壌や植物体量における放射性核種の照射量力/率(MED)と比放射能(SA)の関係を解明し、植物体量における放射性核種の移行と蓄積、および葉の比放射能セシウム137に対する苔の影響と新鮮なベリーにおけるその変遷を見極めることである。
URL:http://www.dissercat.com/content/izmenchivost-brusniki-obyknovennoi-indutsirovannaya-radioaktivnym-zagryazneniem-chaes-v-lesn
著者:A.A.ルキン、N.A.メルニク
典拠:雑誌“水資源”、2006
ISSN:0097-8087
DOI: 10.1134/S009780780601009X
キーワード:放射性核種、水域、土壌、魚類、ウラニウム、バナジウム
概要:ウラニウム・バナジウム堆積水域における、水、土壌、魚類の観察。観察地域の放射能の影響は安全基準値以内である。
URL: http://direct.bl.uk/bld/PlaceOrder.do?UIN=183368045&ETOC=RN&from=searchengine
著者:A.I.メリチェンコ、V.G.ジフチコフ、E.A.メリチェンコ
典拠:雑誌“国立クバン農業大学の会報”、2011
ISSN:1999-1703
キーワード:蓄積、吸収、農作物、トマト
概要:トマトを用いた実験。
URL: http://elibrary.ru/item.asp?id=17050712
タイトル:チェルノブイリ汚染地域の湖岸住民における内部線量の主要な源としての湖の魚
著者:トラヴニコヴァI. G., バジュキンA. N., G.ジャ・ブルークG., シュトフV. N., バロノフM. I., スクテルドL., メーリH., ストランドP.
典拠:Journal of Environmental Radioactivity、77巻、1号、2004年、63-75頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/j.jenvrad.2004.03.003
キーワード:チェルノブイリ、セシウム137、湖、内部被爆
概要:1996年の2つのフィールドワークで、1986年のチェルノブイリ事故後多大な放射能汚染にさらされた未排水の泥炭湖の岸辺にあるコジャニ村(ロシア、ブリャンスク州)の成人住民の体中へのセシウム137の摂取パターンとその含有量が調査された。湖の水や魚におけるセシウム137含有量は、チェルノブイリ放射能汚染から10年後においても地元の川や貫流する湖におけるより二桁以上多く、安定した状態を保っていた。湖の魚類および森林の様々なキノコにおけるセシウム137含有量は大体10-20kBq/kgで、この値はロシアにおけるこれらの食品における暫定的許容レベルを20-40倍超えている。湖の魚の消費はコジャニ村の住人の内部線量の主な源(40〜50%)となっている。放射性降下物から10年たっても、住民のセシウム137内部線量を半減させるのに有効なのは、雌成牛やボイル前のキノコ、調理前の魚へのヘキサシアノ鉄酸塩紺投与といった単純な対策である。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X04000761
タイトル:チェルノブイリ事故後の長期的森林対策適用のための意思決定の枠組み
著者:フェセンコS. V., ヴォイトG., スピリドノフS. I., ゴンタレンコI. A.
典拠:Journal of Environmental Radioactivity、82巻、2号、2005年、143-166頁。
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.jenvrad.2004.10.014
キーワード:チェルノブイリ事故、森林対策、セシウム137、意思決定
概要:チェルノブイリ原発(ChNPP)事故後、自然および人工森林に覆われた地域の大部分が長寿命放射性核種、特にセシウム137によって汚染された。NIS諸国の中で最も被害を受けた地域で森林汚染による被爆から人々を保護するため、諸対策が開発され、森林管理において推奨されている。本論では、ChNPP事故後の長期的森林対策を最適化するための意思決定の枠組みについて報告する。提示されたアプローチは、主な被ばく経路の分析、そして最適な対策戦略を選択するための放射線学的、社会経済学的および生態学的基準の適用に基づいて出されたものである。基準がこのように多様であるため、マルチ連体分析に基づく今日の意思決定支援技術が用いされた。選ばれた調査地域(ノヴォズィプコフ地区、ブリャンスク州、ロシア連邦)で、このアプローチを用いた結果が提示されている。それらの結果、汚染された森林の放射生態学的、社会的·経済的特徴を考慮に入れた最適な森林対策を提供するための柔軟な技術が必要であることが明らかになった。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X05000378
タイトル:チェルノブイリの森におけるモデル指向サンプリング:一般的方法論と1994年サンプリングプログラム
著者:シェルW. R., リンコフI., リムケヴィチV., チスティチO., ルツコA., ドヴォルニクA. M., ジュチェンコT. A.
典拠:Science of The Total Environment、180巻、3号、1996年2月23日、229-240頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/0048-9697(95)04946-0
キーワード:チェルノブイリ、森、放射性核種汚染、森林生態系のモデリング、森林サンプリング
概要:放射能に汚染された森と自然の生態系は放射性核種放出後の中期(数年)および長期(数十年)期間における人間の放射線量に多大に影響を与えている。1986年のチェルノブイリ原発事故の結果、ヨーロッパで大規模森林地帯はセシウム、ストロンチウムといった放射性核種によって深刻に汚染された。本研究では、森林や自然生態系において複雑な転送処理がなされた放射性核種の経路を説明する動的モデルを開発した。この一般的モデルFORESTRATHは、入手可能な半減期に関する情報に基づき森林区画における時間依存性の放射性核種の濃度を算出する。その高度な複雑さのため、従来のサンプリングプログラムは、多くの場合、生態系をモデル化するための限定された断片的情報のみを提供してきた。モデル指向サンプリングプログラムは、生態系のサンプリングとFORESTPATHモデルを用いた放射性核種の経路のモデリングの間の緊密なフィードバックに向けて開発された。このプログラムは現在、チェルノブイリ原子力発電所(NPP)立ち入り禁止区域において米国、EUおよび旧ソ連諸国(NIS)メンバーからなる国際チームによって使用されている。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0048969795049460
タイトル:チェルノブイリで汚染された湖への塩化カリウムの適用:水生生態系における放射性セシウムの動態のモデル化と魚の汚染除去
著者:スミスJ. T., クヂェルスキーA. V., リャボフI. N., ハッデリングR. F., ブルガコフA. A.
典拠:Science of The Total Environment、305巻、1-3号、2003年4月15日、217-227頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/S0048-9697(02)00477-1
キーワード:チェルノブイリ、魚、放射性セシウム、対策
概要:本研究では、チェルノブイリで汚染された湖の魚における放射性セシウム(セシウム137)の生物蓄積を低減するための湖全体での実験についてテストを行った。チェルノブイリで汚染された地域の多くの湖では、魚に含まれる放射性セシウムの放射能濃度は、人間の消費が許容される限度よりまだかなり高い(種によって最大100倍に上る)。何ら対策がなされてない中、これらの地域の魚におけるセシウム137の衰退の長期見積もりの推計から、今後50〜100年の間、いくつかの湖の魚における放射能は消費が許容される限度以上であり続ける可能性があることが分かった。1998年2月に、我々はコスチコビッチ地区のスヴャトエ湖に15トンの塩化カリウムを適用した。湖への塩化カリウム肥料の追加によって、複数種の魚におけるセシウム137の放射能濃度は対策前の値の約40%減少した。スヴャトエ湖とは対照的に、4つの制御された湖の魚におけるセシウム137の放射能濃度は研究期間に系統だった減少を示さなかった。湖沼におけるセシウム137移行の簡略化モデルは、湖のカリウム濃度のこうした大きな変更の結果生じた水中と魚のセシウム137の変化を「ブラインド」状態で見事に予測した。実験は湖全体の生態系におけるカリウム(放射性セシウムの主なライバルとなるイオン)の主要な摂動に対する放射性セシウムの動態の予測モデルの初のテストを示している。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969702004771
タイトル:チェルノブイリで汚染されたヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris L.)のプランテーションの年代系列における放射性セシウム循環のプロセス、ダイナミクスおよびモデリング
著者:グーアF., ティリY.
典拠:Science of The Total Environment、325巻、1-3号、2004年6月5日、163-180頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/j.scitotenv.2003.10.037
キーワード:森林の生物学的サイクリング、年次フラックス、循環、チェルノブイリへの影響、森林汚染、放射性セシウム移動のモデリング
概要:チェルノブイリの放射性降下物の影響を受けた、特にCIS内の大規模森林地域の樹木による放射性セシウム(セシウム137)の持続リサイクルは木質製品の長期的な汚染源となっている。汚染された森におけるセシウム137のダイナミクスの定量的説明は、こうした地域の予測モデルと更なる管理ための前提条件となっている。三種(17、37および57歳)の同齢で単一特異性のヨーロッパアカマツのスタンドを、十分なクロノシーケンスを構成するためにベラルーシ南東の汚染森林で選定した。各スタンドの生物学的サイクルに関与したカリウムと放射性セシウムの年間フラックスを、文書で十分に裏付けられた計算方法で測定した。定性的には、セシウム137は木の内部でKと同じ経路を介して急速にリサイクルされること、木の構成要素間でも同様に再分配されることが分かった。Kに比べて、毎年決まった取り込みの約半分に相当するセシウム137の高い割合は多年生器官に固定化されていた。木の生育に伴い、トランク木材や樹皮はバイオマスの増加プールを表すために、セシウム137の優勢なシンクとなっている。マツのクロノシーケンスで、現在のルート吸収は土壌中のセシウム137層をそれぞれ年に0.53、0.32、0.31%-1動態化する。セシウム137取り込みの変化はスタンド間のセシウム137のバランスの差異を反映していない。2つのより年齢の高いスタンドでは、現在の木の汚染の51および71%は、最初の放射性降下物のインターセプションやリサイクル後の初期の堆積に関係している。土壌は長期的な木の汚染の主な原因である。測定されたセシウム137フラックスに基づく簡単なモデリングが示しているのは、年齢の若いスタンドでは放射性が崩壊・補正された汚染はセシウム137堆積から25年後に最大となり、その後安定化するだろうということである。幹材は堆積から15年後に最大値を示し、放射性崩壊を経た後は主に減少する。その他のスタンドでは、木材中のセシウム137レベルが極大化することなく除染がコンスタントである。木の構成要素のセシウム137汚染は、ルートの取り込み、内部移行および固定化といったさまざまな影響力あるプロセスの結果である。より正確な予測のため、既存モデルのキャリブレーションは、セシウム137の年間フラックスの代わりに、単純な伝達因子係数と比較することによって恩恵を受けるであろう。他の用途としては、重金属と同様に他の放射性核種にもそのようなデータが必要とされている。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969703006454
タイトル:大気中長距離輸送モデルLORANとチェルノブイリの放出への応用
著者:ガルマリニS., グラツィアーニG., タッソネC.
典拠:環境ソフトウェア、7巻、3号、1992年、143-154頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/0266-9838(92)90011-R
キーワード:長距離輸送、チェルノブイリ、大気放出
概要:コンピュータモデルLORAN(核種長距離大気移流)について、混合層内の増大に関して最近補強された説明を加えて解説した。このモデルはチェルノブイリ事故後の大気および土壌中の放射能測定値に対して評価を行う。循環モデルから解析された風力場が使用された場合は、ATMESデータセットを、イタリアで最近得られた測定値(セシウム137の大気濃度)とロシア、ルーマニアおよびノルウェイで得られた測定値(蓄積したセシウム137の堆積物)と共に実際のフィールド測定に利用した。これにより、比較において考慮された測定値の代表性の指標が得られた。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/026698389290011R