カテゴリー「遺伝学/遺伝子突然変異」
著者:Li Liang, Li Deng, Marc S. Mendonca, Yanping Chen, Betty Zheng, Peter J. Stambrook, Changshun Shao, Jay A. Tischfield
典拠:DNA Repair(DNA復元)第6巻、9号、2007年9月、頁1380-1385
キーワード:電離放射線、胎内被爆
概要:DNAに損傷を与える環境の諸要因に対して、細胞はそのゲノム内に種々の防護メカニズムや回路を有している。しかし、これらの回路が哺乳類の一発育段階において一様に強健であるのか、もしくは本回路が細胞特有の態様に基づいて変容するのかは不明である。本研究は、同種の胎児細胞と成体細胞を比較して、電離放射線が誘発する体細胞の各種変異について記述する。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1568786407001693
著者:Abbas N. Balasem, Abdul-Sahib K. Ali, Hashim S. Mosa, Khattab O. Hussain
典拠:Mutation Research/Environmental Mutagenesis and Related Subjects(変異研究/環境変異原生と関連分野)、1992、第271号、209-211項
キーワード:染色体異常、生物学的線量測定、細胞遺伝学、リンパ球
概要:放射線業務従事者と健康体(コントロール)を対象にして染色体異常の解析を行った。被爆線量は年間許容量である50ミリシーベルトを下回っていたが、染色体断片および染色体異常の総量は、放射線業務従事者の方がコントロールと比較して格段に高かった。一方、二動原体と環状染色体の頻度においては、両者の間に大きな重大な隔たりは確認されなかった。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/016511619290015E
著者: A Testa, L Padovani, F Mauro, M Appolloni, P Anzidei, L Stronati
典拠:Mutation Research/Fundamental and Molecular Mechanisms of Mutagenesis(変異研究/変異原生の基礎的・分子的メカニズム) 、1998、第401号、193-197項
キーワード:南ウラル、染色体異常、細胞遺伝学
概要:ソ連国営原子力工場マヤク・プロダクションでは1948年から1967年にかけて3度の事故が起こり、南ウラルの多数の住民が被爆した。合計28万人が長寿命の放射性各種であるセシウム137とストロンチウム90に被爆し、そのうち被曝線量が最も高いのはテーチャ川流域の村に住む2万8千人である。ムスリュモヴァ村民を細胞遺伝学的に研究し、放射線起因性疾患の実態を調査する。調査結果は、継続する放射線被害の危険性を提示している。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0027510798000086
著者: G. Stephan, U. Oestreicher
典拠: Mutation Research/Genetic Toxicology(変異研究/遺伝毒性学),第223巻,1号,1989,頁7–12
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/0165-1218(89)90057-8
Keywords: 染色体異常
概要:チェルノブイリ事故の一週間後にソ連各地からドイツへ帰国したドイツ国民達において、研究所コントロールと比較して染色体異常の頻度の驚くべき増加が見られた。無動原体の頻度は二動原体の約2倍である。染色分体切断は一居住地を除いて、コントロールと大幅には異ならない。
染色体異常の頻度は、物理的およびモデル化技法によって計算された吸収線量が誘発したものとしては高すぎる。現時点では、計算された吸収線量と測定された生物学的効果との間における不一致(約100倍)の原因は解明されていない。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0165121889900578
タイトル:チェルノブイリ事故によるザルツブルク(オーストリア)への放射性降下物による追加的な放射線負担のリンパ球の染色体への影響
著者:ポール・ルーリングJ., ハースO., ブロガーA., オベG., レトナーH., ダスキルF., アツミュラーC., ロイドD., クビアックR., ナタラジャンA. T.
典拠:Mutation Research Letters、262巻、3号、1991年3月、209-217頁。
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/0165-7992(91)90024-X
キーワード:染色体異常、チェルノブイリ放射性降下物、放射線負担
概要:末梢血リンパ球における染色体異常が主としてチェルノブイリからの放射性セシウムによって上昇した低LET電離放射線の環境放射線量を反映しているかどうかを検証するための調査が、ザルツブルグの住人に対して行われた。16名のボランティアがチェルノブイリ事故後1年間調査対象となった。これらの人々の内二名は事故前にも、またその後1988年と1990年にも調査対象となった。ザルツブルクの放射性環境とその住民の放射線負担は事故の前後に頻繁に測定されてきた。ボランティア達のセシウム137含有量は全身計数によって測定された。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/016579929190024X
Title: Cytogenetic study in lymphocytes from children exposed to ionizing radiation after the Chernobyl accident
Author: L. Padovani, D. Caporossi, B. Tedeschi, P. Vernole, B. Nicoletti, F. Mauro
Reference: Mutation Research/Genetic Toxicology, Volume 319, Issue 1, September 1993, Pages 55–60
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/0165-1218(93)90030-H
Keywords: Chernobyl; Chromosome aberrations; Biological dosimetry
Abstract: The present study concerns the monitoring of children from the Byelorussian, Ukrainian and Russian republics exposed to the fall-out of the Chernobyl accident. Cytogenetic analyses have been performed on 41 children coming from different areas and exhibiting varying amounts of 137Cs internal contamination, as evaluated by whole-body counter (WBC) analysis. On a total of 28670 metaphases scored, radiation-induced chromosome damage is still present, although at a very low frequency. Due to the very low fraction of dicentrics, because of the time elapsed from the accident and the relatively low doses of exposure, radiobiological dosimetry is not possible for these children. However, considering that the WBC data indicate that the children are still exposed to 137Cs contamination, the observed occurrence of stable chromosome rearrangements and breaks may represent the persisting effect of continuous low doses of radiation. The present study also indicates that the parallel use of internal contamination dosimetry and cytogenetics could be usefully employed to monitor individual exposure to radiation and to define further management measures.
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/016512189390030H
著者:J.R Lazutka, R Lekevičius, V Dedonyt, L Maciulevičiūt Gervers, J Mierauskien, S Rudaitien, G Slapšyt
典拠:Mutation Research/Genetic Toxicology and Environmental Mutagenesis (変異研究/遺伝毒性学と生態変異原生) 第445号, 1999, 225–239項
電離放射線被曝者と非被曝者、ならびに職業上および自然環境の条件により重金属(水銀、鉛)、無機揮発性物質(スチレン、ホルムアルデヒト、フェノール、ベンゾピレン)有機揮発性物質(硫黄、一酸化窒素、水素、アルミニウムフッ素)の被害者の遺伝子を細胞遺伝学的に研究した。研究の対象となったのは1113人の細胞175、229個。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S138357189900128X
著者:Horst Zitzelsberger, Harald Hessel, Konstadinos Salassidis, Hans Mittermüller, Manfred Bauchinger
典拠:Cancer Genetics and Cytogenetics (悪性腫瘍原生と細胞遺伝学) 104号, 1998, 86–93項
キーワード:作業員、染色体
要約:クローン・デル(Clonal del)(22q)染色体異常が、回顧的生物学的線量測定の過程において、チェルノブイリ発電所事故によって高レベル放射線に被爆した作業員の間で観察された。これらの染色体異常は、FPG染色後における末梢血からのPHA刺激培養から検出され、フィラデルフィア染色体と同様の形態学的特徴を見せた。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165460897004548
著者:Hagen Scherb, Kristina Voigt
典拠: Reproductive Toxicology (生殖毒性学) 第23巻, June 2007, 593–599項
キーワード:生態学的分析、ヨーロッパ、低線量放射線、男性比率、放射線疫学、性別比率、時間的-空間的ロジスティック回帰
概要:チェルノブイリ事故の前後の性別比率の傾向を調べるために、1982年から1992年の間の、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、ドイツ、ハンガリー、ノルウェー、ポーランド、スウェーデンの年次出生統計を研究した。男性出生比率の不連続性を示す時系列解析モデル(トレンドモデル)を発見。本調査はヨーロッパの幾つかの国における、チェルノブイリ事故による性別比率への長期的な影響を示唆している。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0890623807000445
著者:Natalia Slozina, Elizaveta Neronova, Tatiana Kharchenko, Alexey Nikiforov
Reference: Mutation Research/Fundamental and Molecular Mechanisms of Mutagenesis (変異研究/変異原生の基本波的・分子学的メカニズム) 第379巻, 第2号, 1997, 121–125項
キーワード:リクヴィダートル、染色体、小核
概要:チェルノブイリ事故清算人においては、コントロールグループ(対照群)と比較して、末梢リンパ球内の染色体異常を示す指標が著しく高かった。小核テストにおいては、清算人郡と対照群の間に差異は確認されなかった。染色分体交換の発生率の向上は、清算人の喫煙と関連がある。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0027510797001139