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チェルノブイリ後の放射線誘発甲状腺癌の臨床経験

タイトル:チェルノブイリ後の放射線誘発甲状腺癌の臨床経験

著者:ライナーズC.

典拠:遺伝子、ISSN 2073-4425、http://scirus.com/srsapp/sciruslink?src=web&url=http%3A%2F%2Fwww.mdpi.com%2F2073-4425%2F2%2F2%2F374%2Fpdf、[PDF-268K]、2011年5月。

キーワード:チェルノブイリ、子ども、甲状腺がん、進行した段階、治療、予後

概要:甲状腺がんを発症するリスクは外部または内部の放射線被ばく後、特に10歳未満の子どもたちにおいて、著しく増加する。チェルノブイリ原子炉事故後、ベラルーシの小児期の甲状腺がんの年間発生率は、事故前には100万人中約0.5人だったのに対して、女子100万人中約40人、男子100万人中約20人にまで増えた。一般的に、放射線被ばく後の甲状腺がんの子どもたちの約95%に乳頭がんが、約50%に甲状腺カプセル外に成長している浸潤性腫瘍が、約65%に節転移リンパが、約15%に遠隔転移が見られた。1993年4月に始まった、手術と放射性ヨウ素治療を併用するベラルーシ・ドイツ協力プロジェクトは、チェルノブイリの放射性降下物に被ばくし、進行した段階の甲状腺がんを患うベラルーシの子どもたち237人の子どもたちで組織された。研究グループには141人の女子と96人の男子が入った。事故時の彼らの平均年齢は1.7歳で、診断時の平均年齢は12.4歳だった。濾胞組織学の2例を除き、大多数の患者は甲状腺乳頭がんと診断された。63%は、腫瘍は甲状腺カプセルの外に成長し、首の組織に侵入していた(pT4)。対照となったほぼ全てのケース(96%)でリンパ節転移(pN1) が見られ、患者の43%で主に肺への遠隔転移(pM1)が見られた。58%の子どもたちにおいて、甲状腺癌の完全寛解は2010年12月31日までに達成され、34%において安定した部分寛解が、残りの8%では部分的寛解が見られた。チェルノブイリ原子炉事故の影響を受けた小児および青年において、放射線誘発甲状腺がんのリスクは大幅に増加した。青少年における甲状腺がんは高齢患者におけるよりも活動が活発であるという事実にも拘らず、甲状腺摘出、放射性ヨウ素治療と甲状腺ホルモン補充との併用治療の結果は優れたものだった。

URL:http://www.mdpi.com/2073-4425/2/2/374/pdf

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