チェルノブイリ原子炉周辺30kmゾーン内の地上に堆積した99Tcの測定、および事故によって大気中に放出された99Tcの推定
タイトル:チェルノブイリ原子炉周辺30kmゾーン内の地上に堆積した99Tcの測定、および事故によって大気中に放出された99Tcの推定
著者:内田滋夫、田上恵子、リュームW., ワースE.
典拠:化学圏、39巻、15号、1999年12月、2757-2766頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/S0045-6535(99)00210-6
キーワード:テクネチウム99、チェルノブイリ事故、森林土壌、堆積、セシウム137、移行
概要:チェルノブイリ原子炉周辺30kmゾーンからのサンプルにおけるテクネチウム99を測定した。3つの森林サイトから採取した土壌サンプルにおける99Tcの濃度は有機質土壌層の乾燥重量で1.1~14.1Bq kg -1、鉱質土壌層の乾燥重量で0.13~0.83Bq kg −1の範囲であった。特に有機質層において測定された99Tc濃度の値は、グローバルフォールアウトによる99Tcのそれより1、2桁高かった。有機および鉱質層で測定された堆積合計に基づく99Tcの堆積(Bq m -2)は、10kmゾーン内の130Bq m -2から30kmゾーンの境界線付近における20Bq m -2までの範囲であった。同様に測定されたセシウム137の堆積を考慮してみると、その放射能比は6 × 10 −5~1.2 × 10 −4であることが分かった。約970GBqの99Tcがチェルノブイリ事故によって放出されたと推定される。その数値は炉心における99Tcの総インベントリの2-3%に相当する。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0045653599002106
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