福島原子力事故後のギリシャ北西部における環境放射能測定
タイトル:福島原子力事故後のギリシャ北西部における環境放射能測定
著者:イオアニデスK., スタモウリスK., パパクリストドウロウC.
典拠:Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry、2013年11月、298巻、2号、1207-1213頁。
DOI: 10.1007/s10967-013-2527-6
キーワード:福島、放射性ヨウ素、放射性セシウム、線量評価、ギリシャ
概要:北西ギリシャにおける福島原発事故の影響がイオアニナ大学核物理研究所による環境モニタリングプログラムを通じて調査された。大気中の粒子、ヒツジのミルク、草サンプルにおける131Iの測定が行われた。日常のエアゾールサンプリング中、放射性ヨウ素は2011年3月25日〜26日に初めて検出され、2011年4月2日~4日の間に最高レベル294μBqm−3に達した。ヒツジのミルクサンプルにおいては、131I濃度は2011年4月2日~6日に2.0~2.7BqL−1で、一方草サンプルでは2011年4月4日に2.7Bqkg−1の平均線量が測定された。134,137Csの同位体は全サンプルで検出限界以下で、大気中でのみ日常の複数のフィルタの解析によって測定することができた。24μBqm−3となった137Csの最大平均放射能濃度が観測されたのは2011年4月5日~9日のことで、134Cs/137C放射能比は1に近かった。放射能濃度は国内の他地域の測定値と一致しており、チェルノブイリ事故後の1986年5月に報告されたものを大幅に下回った。131Iの呼吸による全身および甲状腺への預託実効線量が成人と幼児集団について測定され、公衆衛生に全く影響が無いことが分かった。
URL:http://link.springer.com/article/10.1007/s10967-013-2527-6
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