ウクライナ、チェルノブイリの高放射線ゾーンのハタネズミにおける小核頻度
タイトル:ウクライナ、チェルノブイリの高放射線ゾーンのハタネズミにおける小核頻度
著者:ロジャースB. E., ベイカーR. J.
典拠:Environmental Toxicology and Chemistry、19巻、6号、1644-1648頁、2000年6月。
DOI: 10.1002/etc.5620190623
キーワード:小核試験、チェルノブイリ、放射線、ヨーロッパヤチネズミ、遺伝毒性
概要:ウクライナの立入禁止区域であるチェルノブイリの高放射線地域のヨーロッパヤチネズミ(ハタネズミ)の集団を1997年6月と1998年10月にサンプリングした。放射性セシウムの内部放射線量は8 rads/dの高さと測定された。ストロンチウムおよび周辺環境からのものと考えられる内部線量の全放射線量は15 ~ 20 rads/dと測定された。対照的に、立入禁止区域の外側の参照グループ中の個体は汚染登録から除外できるレベルと判定された。本調査では58の個体から血液サンプルを分析するために二重盲検法で小核試験を使用した。60万以上の多染性赤血球(PCEs) を獲得したが、放射線曝露されたハタネズミにおける小核のPCE頻度は未曝露のハタネズミにおける頻度に等しいという帰無仮説を棄却することはできなかった。本研究結果は、チェルノブイリ事故の放射性降下物に曝露したげっ歯類の小核の頻度が増加したという先行報告とは全く対照的なものであるが、その放射線量はここで報告したものより桁違いに低いものだった。こうした結果の差は放射線抵抗性と実験方法によって説明することができる。
URL:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/etc.5620190623/abstract
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