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タイトル:チェルノブイリ、放射線と甲状腺癌

タイトル:チェルノブイリ、放射線と甲状腺がん

著者:D. ウィリアムス

典拠:国際会議シリーズ、1299、219-224頁、2007年2月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.ics.2006.10.020

キーワード:チェルノブイリ、放射線、甲状腺がん、潜伏期間、変異、感度

概要:ヒトに対する放射線の影響は主に原子爆弾の研究に基づいてきたが、チェルノブイリによる被ばくは、放射線の種類、線量率、組織分布が異なる。本発表の分析は、チェルノブイリ研究によって一変した放射線と甲状腺がんの理解に基づいて行った。放射線による甲状腺がんの潜伏期間は10年に固定されるものではなく、最初の症例の検出時間は発生の規模によって異なる。放射性ヨウ素は低発がん性のものではなく、説明可能な理由により、幼い子供の甲状腺にとっては危険性の高い発癌物質である。チェルノブイリ後の臨床学的および分子的研究は、腫瘍の潜伏期間、主にRET PTC3の再配列を示す短い潜伏期間との相関を示しており、充実型乳頭がんおよび積極的な臨床的挙動…

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531513106006224

ポスト・チェルノブイリの甲状腺がん、20年の経験

タイトル:ポスト・チェルノブイリの甲状腺がん、20年の経験

著者:D. ウィリアムス

典拠:ベストプラクティス&リサーチ臨床内分泌学・代謝、22(6)、1061‐1073頁、2008年12月。

デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.beem.2008.09.020

キーワード:甲状腺がん、放射線、チェルノブイリ、潜伏期間、遺伝子型と表現型の相関

概要:過去最大の原子力事故であるチェルノブイリ事故により、 ほぼ2 × 1018 ベクレルのヨウ素131を含む放射性同位体の膨大な放出が起こった。4年後には重度の被ばくを受けた地域において、甲状腺がん、小児におけるほとんど全ての乳頭がんの発生率が増加した。増加は続いており、潜伏期間が伸びるに従って腫瘍分子および形態学的病理が変化し、将来更なる変化も起こりうる。被爆時に1歳未満だった者が最も高い感染率を示し、そのリスクを負って成長しており、事故による症例は4000件に上るものの、これまでの死亡者は少ない。被爆時年齢の上昇に伴いリスクは急速に低下しており、成人が被ばくした際にリスクがあるかどうかは疑わしい。チェルノブイリ後の甲状腺の発がんの他の要因としては、放射線量、ヨウ素欠乏、および遺伝的要因が挙げられる。その他の結果についても簡単に触れられている。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1521690X08001176

チェルノブイリ組織バンクー小児期の放射線被ばくと甲状腺がんの関係を調べるための国際共同研究

タイトル:チェルノブイリ組織バンクー小児期の放射線被ばくと甲状腺がんの関係を調べるための国際共同研究

著者:G. A. トマス、M. タトル、CTBの共同管理委員会、科学プロジェクトパネルおよび病理・血液パネルを代表して

典拠:国際会議シリーズ、1299、167‐173頁、2007年2月。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.ics.2006.10.015

キーワード:チェルノブイリ、組織バンク、分子生物学

概要:チェルノブイリの放射線の人間の健康に対する唯一の明白な影響が、小児期被爆者における甲状腺がんの増加である。ポスト・チェルノブイリの甲状腺がんの分子生物学研究上の科学的関心に応えて組織バンク(CTB:www.chernobyltissuebank.com)が設立された ···

URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531513106005930

フィンランドの子どもと若者においてはチェルノブイリ事故による甲状腺がんの増加はなかった

タイトル;フィンランドの子どもと若者においてはチェルノブイリ事故による甲状腺がんの増加はなかった

著者:A. ブット、P. クルティオ、S. ヘイナヴァラ、A. アウヴィネン

典拠:ヨーロッパがんジャーナル、42(8)、1167-1171頁。

デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.ejca.2006.03.006

キーワード:放射線の影響、甲状腺腫瘍、発生率、チェルノブイリ、フィンランド

概要:本研究の目的は、1986年のチェルノブイリ事故による放射性降下物が、フィンランドの子供と若者の間における甲状腺がんの発生率に影響を与えたか否かを評価することであった。まず全体を、甲状腺線量が0.6ミリシーベルトより少ない者と0.6ミリシーベルトを超える者に2分した。甲状腺癌の累積発生率は、1986年時点の0-20歳の人口1,356,801人中のフィンランドのがん登録者から特定した。チェルノブイリ以前の期間(1970-1985年)においては、基礎甲状腺癌発生率の明確な違いは一切見られなかった (レート比 0.95, 95% 信頼区間 0.81–1.10)。ポスト・チェルノブイリの期間(1991年から2003年)においては、甲状腺がんの発生率は、被爆の少ない集団よりも、より被爆を受けた集団の方が低かった(レート比 0.76, 95% 信頼区間 0.59–0.98)。結果としては、チェルノブイリ事故による放射線被爆に関連した甲状腺がんの発生率のいかなる増加も認められなかった。

URL:  http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0959804906002358

フィンランドの淡水生物に対するERICAアセスメントツールの適用

タイトル:フィンランドの淡水生物に対するERICAアセスメントツールの適用

著者:V. ヴェティッコ、R. サクセン

典拠:環境放射能誌、2010年1月、101巻、1号、82‐7頁。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.jenvrad.2009.09.001

キーワード:水生植物、アセスメント、線量率、ERICA、魚、淡水生物相、放射能

概要:近年、線量評価および汚染物質のイオン化の生物相に対するリスク評価への国際的関心が高まってきている。本研究においては、EC第6フレームワークプログラム内で開発された ERICA ツールによって、主にチェルノブイリ由来のセシウム137、セシウム134、ストロンチウム90といった放射性核種による被ばくの結果生じた、フィンランドの淡水生態系の生物相に対する付加線量率を推定した。セシウム137の沈着率の高い地域にある選ばれた3つの湖における魚、水生植物、湖水および堆積物中で測定された放射能濃度からなるデータセットが評価に適用された。調査されたほとんどの種の線量率は10 μGy h−1のスクリーニングレベルを明らかに下回っており、これらの種に対してチェルノブイリの放射性降下物の有意な影響がないことを示した。しかし、この評価に基づいて、沈殿物の上または中にいる特定の種に対するより高い線量率の可能性を除外することはできない。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X0900215X

水生系における放射性核種の挙動を予測するためのモデルのテスト

タイトル:水生系における放w射性核種の挙動を予測するためのモデルのテスト

著者:L. モンテ、P. ボイヤー、J. E. ブリテイン、N. グタール、R. ヘリング、A. クルィシェフ、I. クルィシェフ、G. ラプテフ、M. ラック、R. ペリアンネツ、F. シクレット、M. ジェレズニャク

典拠:応用放射線・同位体、2008年11月、66巻、11号、1736-1740頁。

デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.apradiso.2007.09.020

キーワード:モデル、水生環境、放射性核種、モデル検査、モデルの不確実性

概要:本論では、流域・河川や河口システムにおける放射性核種の移送のための国際EMRASモデルのテスト演習の主要な結果が述べられている。演習の対象として含まれたのは、複数の源からのロワール川(フランス)への三重水素の排出、ドニエプル―南ブーフ川河口(ウクライナ)の放射能汚染、チェルノブイリ事故後のプリピャチ川の氾濫原(ウクライナ)からの放射性核種汚染の再移動、テチャ川(ロシア)への放射性核種の放出、ウエルバ河口(スペイン)のラジウム226の挙動である。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S096980430800256X

海洋環境への適用のための意思決定支援システムMOIRA-PLUS のカスタム化

タイトル:海洋環境への適用のための意思決定支援システムMOIRA-PLUS のカスタム化

著者:L. モンテ 

典拠:環境放射能誌、2011年12月、102巻、12号、1112-16頁。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.jenvrad.2011.08.003

キーワード:淡水生態系、海洋環境、放射性核種、モデル、意思決定支援システム

概要: MOIRA-PLUS は、もともと湖沼や河川のために設計された決定システム (DS) である。これをセシウム137とストロンチウム90で汚染された淡水システムに適用することができる。本稿で触れるDSの新しいバージョンは海洋環境にも適用することができる。地中海への MOIRA-PLUS の適用について検討した。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X11001792

チェルノブイリ事故後のフィンランド南部の小さな森の湖に住む魚およびその他の水生生物におけるセシウム137の短期的・長期的パターン

  • タイトル:チェルノブイリ事故後のフィンランド南部の小さな森の湖に住む魚およびその他の水生生物におけるセシウム137の短期的・長期的パターン

著者:M. ラスク、R. サクセン、J. ルウヒジャヴィ、L. アヴロラ、M. ヤルヴィネン、U. コスケライネン、I. オウトラ、P. J. ヴォリネン

典拠:環境放射能誌、2012年1月、103巻、1号、41‐7頁。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.jenvrad.2011.08.002

キーワード:セシウム137、チェルノブイリ放射性降下物、森の湖、淡水魚、甲殻類動物プランクトン、Asellus aquaticus

概要:1986年夏、短い食物連鎖中のプランクトン食性魚においてセシウム137の最高値が検出された。1987年以降セシウム137の最高値は最も栄養レベルの高い捕食魚において記録された。大きな変動は甲殻類動物プランクトンとAsellus aquaticusのセシウム137において見られた。腐植質の排水湖よりも、澄んだ浸出湖の魚におけるセシウム137による長期的汚染度が高かった。浸透湖の魚へのセシウム137の移送が増加したことが理由と考えられる。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X09001635

魚類の放射性ストロンチウムの生物濃縮のレビューと予測モデルのテスト

タイトル:魚類の放射性ストロンチウムの生物濃縮のレビューと予測モデルのテスト

著者:J. T. スミス、N. V. サシナ、A. I. クルィシェフ、N. V. ベロヴァ、A. V. クヂェルスキ

典拠:環境放射能誌、2009年11月、100巻、11号、950-954頁。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.jenvrad.2009.07.005

キーワード:放射性ストロンチウム、ストロンチウム90、ストロンチウム89、生物濃縮、濃縮係数、モデル、寸法効果

概要:ストロンチウム90濃度因子(CF)および淡水水系中のカルシウム濃度との間の経験的関係は、チェルノブイリ事故に先立って得られたデータに基づいた研究の中で以前から実証されてきた。本研究の目的は、これらのモデルを比較検討し、チェルノブイリ事故後のウクライナ、ロシア、ベラルーシ、フィンランドの川や湖の測定のデータベースに対してそれらをテストすることである。その結果、チェルノブイリ事故前の経験的データに基づいて独立して開発された2モデルは、相互に、また経験的データにもほぼ一致することが分かった。チェルノブイリ事故後に得られた新たなデータに対する両方のモデルのテストによって、モデルの予測能力を確認した。データのセットはやや限られていたものの、ストロンチウム90の蓄積に対する魚の大きさの影響に関する調査では、有意な関連性は見られなかった。

URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X09001635

野生動物における感染症のダイナミクスに対する放射能汚染の影響

タイトル:野生動物における感染症のダイナミクスに対する放射能汚染の影響

著者:N.J. モーリー

参考:環境放射能誌、2012年4月、106号、81-97頁。

デジタルオブジェクト識別子:10.1016/ j.jenvrad.2011.12.019

キーワード:病原体、寄生虫、汚染、放射線、放射性核種、チェルノブイリ

概要:感染症は、汚染物質に対する野生生物の反応における重要な調整要因である。生物における宿主 – 病原体の関係に対する放射線被ばくの影響評価が出された。放射線被ばくは、宿主 – 病原体相互作用に大きな影響を与える。 宿主と病原体双方が放射能汚染によって良くも悪くも影響を受ける可能性がある。

URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X11003146

 

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