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フィンランドの子どもと若者においてはチェルノブイリ事故による甲状腺がんの増加はなかった

タイトル;フィンランドの子どもと若者においてはチェルノブイリ事故による甲状腺がんの増加はなかった

著者:A. ブット、P. クルティオ、S. ヘイナヴァラ、A. アウヴィネン

典拠:ヨーロッパがんジャーナル、42(8)、1167-1171頁。

デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.ejca.2006.03.006

キーワード:放射線の影響、甲状腺腫瘍、発生率、チェルノブイリ、フィンランド

概要:本研究の目的は、1986年のチェルノブイリ事故による放射性降下物が、フィンランドの子供と若者の間における甲状腺がんの発生率に影響を与えたか否かを評価することであった。まず全体を、甲状腺線量が0.6ミリシーベルトより少ない者と0.6ミリシーベルトを超える者に2分した。甲状腺癌の累積発生率は、1986年時点の0-20歳の人口1,356,801人中のフィンランドのがん登録者から特定した。チェルノブイリ以前の期間(1970-1985年)においては、基礎甲状腺癌発生率の明確な違いは一切見られなかった (レート比 0.95, 95% 信頼区間 0.81–1.10)。ポスト・チェルノブイリの期間(1991年から2003年)においては、甲状腺がんの発生率は、被爆の少ない集団よりも、より被爆を受けた集団の方が低かった(レート比 0.76, 95% 信頼区間 0.59–0.98)。結果としては、チェルノブイリ事故による放射線被爆に関連した甲状腺がんの発生率のいかなる増加も認められなかった。

URL:  http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0959804906002358

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