タグ「フィンランド」
タイトル:チェルノブイリ事故後のフィンランドにおける妊娠結果
著者:ハリウレヒトT., ラホラT., スオメラM., アルヴェラH., サクセンL.
典拠:Biomedicine & Pharmacotherapy、45巻、6号、1991年、263-266頁。
doi:http://dx.doi.org/10.1016/0753-3322(91)90027-Q
キーワード:妊娠、フィンランド
概要:チェルノブイリ原発における爆発により1986年4月から5月にフィンランドに放射性降下物がもたらされた。放射性降下物は地理的に不均等に分散し、それに応じて国土は3つのフォールアウト・ゾーンに分割された。ランダムに選ばれた人々の全身放射能測定によって、地域差は2年間の間存続していることが分かった。先天性奇形や早産、奇形児の死産で登録された法的な中絶データが集められた。予測に合った数値が1984年と1985年の統計から得られた。上記のパラメータの予測率/観察率の差異は検出されなかった。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/075333229190027Q
Title: Chernobyl fallout and outcome of pregnancy in Finland
Author: A Auvinen, M Vahteristo, H Arvela, M Suomela, T Rahola, M Hakama, and T Rytömaa
Reference: Environ Health Perspect. 2001 February; 109(2): 179–185.
Keywords: Finland, pregnancy
Abstract: Possible effects of Chernobyl fallout on outcome of pregnancy in Finland were evaluated in a nationwide follow-up study. The outcomes were the rate of live births and stillbirths, pregnancy loss, and induced abortions by municipality. Exposure was assessed based on nationwide surveys of radiation dose rate from the Chernobyl fallout, from both external and internal exposures. Using these measurements, we estimated the monthly dose rate for each of the 455 Finnish municipalities. On average, the dose rate from Chernobyl fallout reached 50 microSv per month in May 1986–a doubling of the natural background radiation. In the most heavily affected area, 4 times the normal background dose rates were recorded. Given the underlying regional differences in live birth, stillbirth, and abortion rates, we used longitudinal analysis comparing changes over time within municipalities. A temporary decline in the live birth rate had already begun before 1986, with no clear relationship to the level of fallout. A statistically significant increase in spontaneous abortions with dose of radiation was observed. No marked changes in induced abortions or stillbirths were observed. The decrease in the live birth rate is probably not a biological effect of radiation, but more likely related to public concerns of the fallout. The effect on spontaneous abortions should be interpreted with caution, because of potential bias or confounding. Further, there is little support in the epidemiologic literature on effects of very low doses of radiation on pregnancy outcome.
URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1240640/
タイトル:米国、ソ連、フィンランドにおけるチェルノブイリの新聞報道の記号論的分析
著者:カウフマンR., ブロムスH.
典拠:Semiotica、70巻、1‐2号、27‐48頁、2009年10月。
doi: 10.1515/semi.1988.70.1-2.27
キーワード:ニュース、マスコミ報道、米国、ソ連、フィンランド
概要:他の災害とは違って、チェルノブイリは世界の国民の心に浸透した。火山、株式市場の暴落、はたまた学生の暴動以上の、唯一戦争に次ぐほどのマスコミ報道がチェルノブイリについてなされた。戦争・平和センターおよびニュースメディアの共同ディレクターとして、「原子力事故は…特異なニュース事件である。この短い核戦争に比するものは何もない」という言葉を引用した。米国、ソ連およびフィンランドの新聞社はそれぞれ異なる方法でチェルノブイリ事故の特異性に迫った。米国とソ連のニュース報道が悲劇的原子力事故における何が本質的な問題かという視点を失っていたが、フィンランドのニュース報道は一石を投じ続け、事実の報道を目指した。
URL:http://www.degruyter.com/view/j/semi.1988.70.issue-1-2/semi.1988.70.1-2.27/semi.1988.70.1-2.27.xml
タイトル:チェルノブイリから放出された放射性物質の経験的掃気係数
著者:ジュラK.
典拠:大気環境、パートA、一般的トピック、25巻、2号、1991年、263-270頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/0960-1686(91)90297-K
概要:チェルノブイリ、放射性降下物、湿潤掃気係数、気象レーダー、フィンランド
概要:1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故後、ヨーロッパの大部分がそれに関連する放射線汚染の影響を受けた。本稿では、降水掃気係数λ (s−1) の降雨強度R(mm h −1) への依存性について、フィンランド南部における事故後の放射能とレーダー雨量測定に基づいて調査を行った。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/096016869190297K
タイトル:フィンランドの湖の底質中におけるチェルノブイリ由来のセシウム137の蓄積
著者:イラスE., ザクセンR.
典拠:環境放射能ジャーナル、82巻、2号、2005年、199-221頁。
DOI:http://dx.doi.org/10.1016/j.jenvrad.2005.01.008
キーワード:湖沼堆積物、チェルノブイリの放射性降下物、セシウム137、沈降速度
概要:フィンランドの複数の湖沼の底質中におけるチェルノブイリ由来のセシウム137の量と垂直分布について調査した。2000年および2003年に9つの湖の12地点において土砂と表層水のサンプルを採り、その結果を1969年、1978年、1988年および1990年に実施された同様の調査で得られたものと比較した。フィンランドにおけるチェルノブイリ放射性降下物の5つの沈殿カテゴリーが示された。堆積物中のセシウム137の深さプロファイルによって調査された湖の著しい多様性が分かった。ピーク値は乾燥重量で1.5~46 kBq kg -1 の間で変化した。ピークの大きさと形状は常にエリア内の堆積量と相関するわけではなかったが、逆に、別の湖沼の堆積プロセスの違いを反映していた。ある湖ではピークは最上(0-2 cm)の堆積層で発生したが、極端な場合、ピークは22〜23cmの深さで発生しており、チェルノブイリ事故後の14年間における16mm -1/年という沈降速度に対応していた。堆積物中のセシウム137総量は、調査したサンプリング地点では15〜170 kBq m -2 の間で変化した。1990年以降、総量は二つの湖においてわずかに増加し続けているが、その他の湖では減少し始めた。ほとんどの湖で、堆積物中のセシウム137の総量は局所堆積におけるよりも約1.5-2倍高かった。二つの湖ではこの比は1未満であったが、1つのケースでは3.2だった。1960年代後半および1970年代における同じ地点のセシウム137の総量と比較すると、その値は現在約60倍と最高となった。堆積物中のセシウム137の値に影響を与える最も重要な要因は堆積のローカル量と湖および堆積物のタイプだが、さらに他の多くの要因が存在すると考えられる。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X0500041X
タイトル;フィンランドの子どもと若者においてはチェルノブイリ事故による甲状腺がんの増加はなかった
著者:A. ブット、P. クルティオ、S. ヘイナヴァラ、A. アウヴィネン
典拠:ヨーロッパがんジャーナル、42(8)、1167-1171頁。
デジタルオブジェクト識別子: 10.1016/j.ejca.2006.03.006
キーワード:放射線の影響、甲状腺腫瘍、発生率、チェルノブイリ、フィンランド
概要:本研究の目的は、1986年のチェルノブイリ事故による放射性降下物が、フィンランドの子供と若者の間における甲状腺がんの発生率に影響を与えたか否かを評価することであった。まず全体を、甲状腺線量が0.6ミリシーベルトより少ない者と0.6ミリシーベルトを超える者に2分した。甲状腺癌の累積発生率は、1986年時点の0-20歳の人口1,356,801人中のフィンランドのがん登録者から特定した。チェルノブイリ以前の期間(1970-1985年)においては、基礎甲状腺癌発生率の明確な違いは一切見られなかった (レート比 0.95, 95% 信頼区間 0.81–1.10)。ポスト・チェルノブイリの期間(1991年から2003年)においては、甲状腺がんの発生率は、被爆の少ない集団よりも、より被爆を受けた集団の方が低かった(レート比 0.76, 95% 信頼区間 0.59–0.98)。結果としては、チェルノブイリ事故による放射線被爆に関連した甲状腺がんの発生率のいかなる増加も認められなかった。
URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0959804906002358