カテゴリー「甲状腺ガン」
Title: Microsoft Word – imanaka-1.docチェルノブイリ原発事故:何がおきたのか
Author: 今中 哲二
Reference: [PDF-956K]Apr 2009京都大学原子炉実験所
Keywords: 小児甲状腺ガン
Abstract:…子どもの甲状腺ガンは非常に珍しい病気で、事故前は人口1000 万人のベラルーシで年平均1件程度の発生率だったが、両国ともに1990 年頃より急激に増加している。ベラルーシで1995 年をピークに子どもの甲状腺ガンが減っているのは、事故当時に子どもだった人々が、青年・大人の年齢グループに移ったという見かけだけの現象である。ウクライナのデータは、被曝を受けた人々の間で甲状腺ガン発生が今後も続くことを示しており、両者の比較は甲状腺ガンの増加がチェルノブイリ事故の影響であることを間接的に証明している。ベラルーシ、ウクライナ、ロシアを合わせて2002 年までに約4000 件の甲状腺ガンが発生したと報告である。ウクライナのデータは、被曝を受けた人々の間で甲状腺ガン発生が今後も続くことを示しており、両者の比較は甲状腺ガンの増加がチェルノブイリ事故の影響であることを間接的に証明している。…
URL: http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/kek07-1.pdf
タイトル:チェルノブイリ原子力発電所周囲の住民に対する安定ヨウ素の投与
著者:メトラーF. A. Jr., ロイヤルH. D., ハーレーJ. R., ハファギF., シェパードM. C., ベラルV., リーブスG., (…) チェバンA.
典拠:放射線防護ジャーナル、12(3)、159-165頁、1992年9月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1088/0952-4746/12/3/005
キーワード:放射性ヨウ素
概要:1986年のチェルノブイリ事故によって膨大な量(2.5 × 1017 Bq)の放射性ヨウ素が放出された。深刻な原子炉事故後における甲状腺の潜在的な放射線量を低減するのに効果があると考えられる防御措置として、ヨウ化カリウム(KI)の形での安定ヨウ素の投与がある。伝えられているところによれば、チェルノブイリ事故後550万人にヨウ化カリウムが与えられた。国際チェルノブイリプロジェクトの間、医療研究者達が、高度に汚染された集落と対照集落双方の一般住人に対して甲状腺予防に関して尋ねた。最も汚染された地域に現住する人々の25%のみがヨウ化カリウムを服用していると報告した。66%がヨウ化カリウムを服用していないと述べ、9パーセントが分からないと述べた。予防的に安定ヨウ素を服用した人の内、44%が溶液、44%が錠剤の形だったと述べ、12%がどのように服用したか覚えていないと答えた。約3分の1の人々のみが、その薬物療法を行った期間を述べることができた。その平均は6.2日だった。ヨウ素の投与は、チェルノブイリ原子力発電所周囲の住民において見積もられた集団甲状腺線量に対して大きな影響を与えないということが分かった。KIの分布の植物や緊急事故作業者に対する影響については不明のままである。
URL:http://iopscience.iop.org/0952-4746/12/3/005/
タイトル:チェルノブイリ事故後の放射性降下物によって誘発されたスウェーデンにおけるがん
著者:エクマンM., モベルグL., ステンケL., リューエンソーンR., ライツェンシュタインP.
典拠:ヨーロッパがんジャーナル、29(別冊6)、S124頁、1993年1月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/0959-8049(93)91301-Z
キーワード:スウェーデン
概要:…肺がんの発生率点。こうして、闘い…試験患者点。676 チェルノブイリ事故後の放射性降下物によって誘発されたスウェーデンにおけるがん。エクマン…ストックホルム。1317…甲状腺摂取…1986年4月のチェルノブイリ原発事故…がんに関する問題の増加…。抗新生物薬…
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/095980499391301Z
タイトル:コメント:国際共同研究からの教訓
著者:長瀧重信
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/S0531-5131(01)00599-4
キーワード:国際共同研究、甲状腺がん、国民の理解、長崎大学、放射線影響研究所
概要:本稿では、チェルノブイリ原爆事故後の小児の甲状腺がん調査における私個人の経験を述べる。私の経験がスタートしたのは、日本核医学会会長だった1987年のことで、シンポジウム「放射線と甲状腺」を開催し、そこではチェルノブイリ事故の健康への影響についてヨーロッパ甲状腺学会(ETA)の専門家によって報告された。1990年には私はIAEAプロジェクトとチェルノブイリ笹川保健医療協力プロジェクト、続いてWHO / IPHECAプロジェクト、さらに日本外務省のプロジェクトに参加した。1992年には、欧州共同体委員会、被爆者の医療ケアのための長崎会(NASHIM)、放射線被ばく健康ケアのための広島国際協議会(HICARE)のメンバーとして、最終的には放射線影響研究所(RERF)理事長として参加した。
各プロジェクトの結果の説明に加え、チェルノブイリ事故の健康影響に関する科学的調査の結果が要約され、科学的な結果と国民の理解との間のギャップが論じられよう。最終的には、人類の利益のために科学的知識を進化させるような研究テーマが示されるであろう。
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531513101005994
タイトル:北スウェーデンにおける地域的がん発生率総計の増加はチェルノブイリ事故によるものか?
著者:トンデルM.
典拠:[PDF-43K]、2008年5月。
キーワード:
概要:欧州におけるチェルノブイリ事故の影響への懸念は幼少時の悪性疾患、特に被ばく後の潜伏期間が短いとされる白血病に向けられている。いくつかの研究は旧ソ連の外部で行われたが、いずれもチェルノブイリ事故の放射性降下物との明確な関係を示さなかった。しかし、ギリシャ、ドイツおよびウクライナにおいては、胎内被ばくした子どもたちの白血病のリスクは上昇している。ウクライナからの最近の研究では、チェルノブイリの放射線による被ばく後の成人の白血病の増加が報告されている。ベラルーシ、ウクライナおよびロシア西部では、事故に由来する子どもにおける甲状腺癌の発生率が劇的に増加している。ヨーロッパのほかの地域でも甲状腺がんの同様の増加が成人の間で見られている…
URL:http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr139/pdf/tondel.pdf
タイトル:原子力部門における放射線防護システムの最適化の概念:個々の癌リスクの管理および標的医療の提供
著者:イヴァノフV. K., ツィプA. F., アガポフA. M., パンフィロフA. P., カイダロフO. V., ゴルスキA. I., マクショウトフM. A., (…) ヴァイゼルV. I.
典拠:放射線防護ジャーナル、26(4)、361-374頁、2006年12月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1088/0952-4746/26/4/001
キーワード:
概要:本報告では、ロシアの原子力労働者に対する標的医療の提供について、がんリスクの放射線疫学的推定に基づいて検討した。1950年~2002年の間に個人の線量モニタリングの対象となったフィジカルパワーエンジニアリング研究所(世界初の核施設)の労働者の癌発生率について分析を行った。固形がんの過剰相対リスクの値はERR Gy−1 = 0.24 (95% CI: −4.22; 7.96)であることが分かった。個人の線量モニタリングの対象者の81.8%が、5%以内の潜在リスクを持っており、10%以上のリスクを3.7%の労働者が示した。検出された癌症例のうち73.5%が5%までのリスクを示しており、3.9%の労働者についてはリスクが10%を超えていた。任意の健康保険による標的医療を提供するための原則について概説した。
URL:http://iopscience.iop.org/0952-4746/26/4/001/
タイトル:治療用放射線の後の固形癌─最もリスクのある患者を予測することができるか?
著者:トーマスG. A.
典拠:臨床腫瘍学、16(6)、429-434頁、2004年9月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/j.clon.2004.04.008
キーワード:ポストチェルノブイリ甲状腺癌、ホジキン病、一塩基多型
概要:…チェルノブイリ後の小児の甲状腺がん…。チェルノブイリ後甲状腺がんの分子生物学の研究は…諸研究を非常に促進した。チェルノブイリ後の甲状腺がんに関する初期研究の報告によれば、高い…
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0936655504001578
タイトル:ベラルーシのチェルノブイリの被害者に関する疫学研究の現状
著者:マツコV. P.
典拠:[PDF-101K]、2002年8月。
キーワード:
概説:本報告は、科学研究機関および保健省の諸機関で公表されたデータに基づいて、チェルノブイリ原発(ChAPS)事故の後遺症についてのベラルーシの疫学研究の結果を分析したものである。共和国内における被災者のための衛生対策の特別なシステムおよびその統計結果により、この集団の異なるコホートの年間の罹患率と死亡率のデータを取得できた。被災者および共和国の全人口の健康は共に、個々の行動、医療や衛生状況と関わる経済的、環境的(すなわち自然と社会中の)要因の影響を受けている。被害を受けた人々の間で発病率が高いことは、ある程度、ChAPS事故のみによるのではなく、衛生システムが確立され、診断の質が改善されたことによって説明することができる。一方、算定されたデータは長期観察、傾向の評価、さらなる研究における優先度の方向の選択の基礎として重要である。算定された資料は、共和国の人口、特にChAPS事故による被災者の健康状態の悪化を示している。被害を受けた人々における高い病気の発生率(総人口の5分の1を占める)によってベラルーシ全体の罹患率が増加していることは疑いない。
URL:http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr21/kr21pdf/Matsko2.pdf
タイトル:チェルノブイリ後の放射線誘発甲状腺癌の臨床経験
著者:ライナーズC.
典拠:遺伝子、ISSN 2073-4425、http://scirus.com/srsapp/sciruslink?src=web&url=http%3A%2F%2Fwww.mdpi.com%2F2073-4425%2F2%2F2%2F374%2Fpdf、[PDF-268K]、2011年5月。
キーワード:チェルノブイリ、子ども、甲状腺がん、進行した段階、治療、予後
概要:甲状腺がんを発症するリスクは外部または内部の放射線被ばく後、特に10歳未満の子どもたちにおいて、著しく増加する。チェルノブイリ原子炉事故後、ベラルーシの小児期の甲状腺がんの年間発生率は、事故前には100万人中約0.5人だったのに対して、女子100万人中約40人、男子100万人中約20人にまで増えた。一般的に、放射線被ばく後の甲状腺がんの子どもたちの約95%に乳頭がんが、約50%に甲状腺カプセル外に成長している浸潤性腫瘍が、約65%に節転移リンパが、約15%に遠隔転移が見られた。1993年4月に始まった、手術と放射性ヨウ素治療を併用するベラルーシ・ドイツ協力プロジェクトは、チェルノブイリの放射性降下物に被ばくし、進行した段階の甲状腺がんを患うベラルーシの子どもたち237人の子どもたちで組織された。研究グループには141人の女子と96人の男子が入った。事故時の彼らの平均年齢は1.7歳で、診断時の平均年齢は12.4歳だった。濾胞組織学の2例を除き、大多数の患者は甲状腺乳頭がんと診断された。63%は、腫瘍は甲状腺カプセルの外に成長し、首の組織に侵入していた(pT4)。対照となったほぼ全てのケース(96%)でリンパ節転移(pN1) が見られ、患者の43%で主に肺への遠隔転移(pM1)が見られた。58%の子どもたちにおいて、甲状腺癌の完全寛解は2010年12月31日までに達成され、34%において安定した部分寛解が、残りの8%では部分的寛解が見られた。チェルノブイリ原子炉事故の影響を受けた小児および青年において、放射線誘発甲状腺がんのリスクは大幅に増加した。青少年における甲状腺がんは高齢患者におけるよりも活動が活発であるという事実にも拘らず、甲状腺摘出、放射性ヨウ素治療と甲状腺ホルモン補充との併用治療の結果は優れたものだった。
URL:http://www.mdpi.com/2073-4425/2/2/374/pdf
タイトル:チェルノブイリと甲状腺機能低下症
著者:マンガノJ. J.
典拠:ランセット、348(9025)、476-477頁、1996年8月。
デジタルオブジェクト識別子:10.1016/S0140-6736(05)64571-0
キーワード:
概要:…ベラルーシにおける甲状腺がん…チェルノブイリ事故後の…年…。治療の…甲状腺がんの過剰…チェルノブイリ放射性降下物中の同位体が提供…甲状腺がんと甲状腺機能低下症の意外なパターン…
URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140673605645710